残留争いの札幌へ「絶対に残れ」 古巣ゴール裏に向かった男の姿「まだ可能性がある」
湘南キャプテンのキム・ミンテが古巣札幌サポーターへ挨拶
湘南ベルマーレは11月9日、J1リーグ第36節でホームに北海道コンサドーレ札幌を迎え、1-1のドロー決着となった。古巣対戦となったキャプテンDFキム・ミンテは試合後、降格の危機に瀕している札幌サポーターの元へ行き、挨拶。その姿が話題を呼んでいる。
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今季チームの主将に就任したキム・ミンテ。冷たい風が吹き始めた11月のレモンがスタジアム平塚の試合は、後半5分にMF田中聡のミドルシュートが相手に当たりコースが変わってネットを揺らす。待望の先制弾だ。しかし湘南は、9分後に右サイドを崩され失点。それでも主将の安定した守備を中心に、最後のところでそれ以上得点を割らせなかった。「後半苦しい展開が長かった」と、試合後の取材でキム・ミンテは振り返る。
「前半は勝ちたい気持ちから、僕が前線の選手に『行け!行け!』と声をかけていました。それがちょっと裏返されて、苦しい展開にはなりましたけど、うまく失点も1で抑えて、最低限の勝ち点1を取れました。次につながる試合になったのではないかと思います」
古巣対戦となったキム・ミンテは、試合後に札幌サポーターへ挨拶しに行く場面もあった。「まだ可能性があることが分かっていたので、また来年会えたらなという気持ちもありながら、感謝の気持ちも含めて、という感じで挨拶しました」と、正直な思いを明かしている。
「絶対に残れって言いました。試合前は今日勝って札幌を落とそうという気持ちでやっていましたが、終わったらやっぱり残ってほしいなという気持ちがあったので、そういう部分含めて、札幌サポーターには残ってくれっていう感じは表現しましたね」
そんな札幌サポーターからは、キム・ミンテのコールが届けられた。お互いのリスペクトが現れた瞬間だっただろう。試合中から気持ちを前面に出してチームを引っ張るキム・ミンテ。相手のシュートをブロックした際には、昂った思いをジェスチャーで仲間へ伝える。「後半苦しい展開が長かったです。そういう展開で雰囲気を変えるようなプレーが必要だなと思っていました。安心感を与えられるように頑張っていたのを、うまく表現できたと思います」と、自身の役割を全うした結果だったことを教えてくれた。
(FOOTBALL ZONE編集部)