アギーレジャパン、初戦パレスチナ戦に4発快勝 アジア杯連覇に好発進
香川が3得点に絡む活躍
日本代表が12日、アジアカップ初戦パレスチナ戦でMF香川真司(ドルトムント)の3得点に絡む活躍などで4-0で快勝。2011年のカタール大会に続く連覇に向けて最高の滑り出しを見せた。
風速10メートル。強風のニューキャッスルスタジアムで、日本が圧倒的な力を見せた。前半8分、3トップの左で先発したFW乾貴士(フランクフルト)の横パスを、遠藤保仁(G大阪)が右足でミドルシュート。グラウンダーのシュートはゴール左隅に吸い込まれた。
先制点で勢いがついたチームにワールドクラスのゴールが生まれる。前半25分だ。オーバーラップしたDF長友佑都(インテル)の折り返しが乾を経由し、香川へ。右足で放った強烈な弾道はゴールマウスを捉えなかったが、FW岡崎慎司(マインツ)がGKの前で頭で合わせ、追加点を決めた。岡崎は代表通算41得点目となった。
前半42分には相手ペナルティーエリア内で香川がマーカーに突き飛ばされ、PK。このチャンスにFW本田圭佑(ACミラン)が相手GKの動きを読み、冷静に3点目を決めた。
3-0で折り返した後半、ハビエル・アギーレ監督は大会連覇を見据えたテストに出る。乾に代えて、左ウイングに清武弘嗣(ハノーバー)を投入。後半4分、香川の左足クロスからDF吉田麻也(サウサンプトン)がヘディングで4点目を決めた。
すると、アギーレ監督は後半13分、遠藤に代えてFW武藤嘉紀(FC東京)を投入。清武をインサイドハーフの位置に下げ、武藤を左ウイングに据えた。日本代表の3トップは1トップ岡崎、右ウイング本田と固定されているが、レギュラーの定まらない左ウイングで3人を試すことができた。
後半28分には相手MFマハジナーが2枚目の警告で退場。数的優位に立ち、終始優位に試合を進めた。
チームは連覇に向けて結束を固めていた。主将のMF長谷部誠が10日、「連覇について話そう」と選手ミーティングを実施。ベテラン、若手がそれぞれのタイトルに対する思いをぶつけ合い、連覇に向けた機運を高めた。アギーレ監督には2010-11年シーズン、スペイン1部レアル・サラゴサ監督時代の八百長疑惑が浮上し、現地オーストラリアでも八百長関連報道や選手に対する取材など、疑惑が取り沙汰される中、チームは動揺を見せず。快勝で最高のスタートを切った。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images