米国人の父を持つ逸材20歳「選んでほしかった」 高卒3年でCL出場…元日本代表が絶賛【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】見てみたかったのは「やはりチェイス・アンリ」
サッカー日本代表は11月7日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のインドネシア戦(15日=ジャカルタ)、中国戦(19日=廈門)に臨むメンバー27人を発表した。日本代表OBの栗原勇蔵氏は、選ばれなかったが見てみたかった選手として1人の名前を挙げた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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11月シリーズでは、上田綺世(フェイエノールト)が怪我の影響もあって招集見送りに。FWの代役として古橋亨梧(セルティック)が昨年11月シリーズ以来の代表復帰を果たした。また、故障から復帰した橋岡大樹(ルートン・タウン)も選ばれたが、初選出はなく前回の10月シリーズから大きなメンバー変更はなかった。
栗原氏は「総合的に見て今回はこのような選出をしていると思う。選ばれた中でどのようにするかというのは楽しみですね」と言及。落選した選手であえて挙げるとすれば「やはりチェイス・アンリ。チャンピオンズリーグでもバリバリ出てやっていますからね、20歳で。本当にかなり成長している」という。
福島県の尚志高校で注目を集めると、在学中にA代表にトレーニングパートナーとして参加したこともある逸材。卒業後の2022年4月にドイツ1部のシュツットガルトに入団した。今季はトップチームに登録されると、CLでも4試合に出場。現地時間6日のアタランタ戦では先発し、敗れたものの81分間出場した。
米国人の父と、日本人の母を持ち、187センチという体格も非凡。栗原氏は「ああいう血筋を持っている選手というだけでもちょっと魅力的。まだ20歳でもうチャンピオンズリーグに出ているというのはなかなかない。あのレベルでやっているというだけでも、かなりすごいことだと思います」と絶賛していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。