地上波22年ぶりJ1放送も「なんで勝てない」 痛恨のアピール失敗、選手も困惑の“わずか2勝”
FC東京がホームで湘南に敗北、2つの面で痛い負けゲームに
FC東京は11月3日に行われたJ1第35節で湘南ベルマーレと対戦。直近5試合無敗(4勝1分)だったが、3連勝中の相手に0-2で敗れた。好調なチーム同士という点で注目の一戦だったが、FC東京にとっては2つの面で痛い敗戦だった。
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この試合、第34節のヴィッセル神戸戦(2-0)に続いて左ウイングで先発出場したMF遠藤渓太は、「自分たちのプレスは相手には最初、効いていたと思う。うまくハマっていて、相手もそれが嫌でロングボールを蹴っていたと思う。守備は良かったですが、ワンチャンスを決められちゃって、そこからは後手後手になって湘南の得意なショートカウンターを食らう形になった。そこから相手の圧力も出てしまった」と、0-2で敗れた試合を振り返った。
この試合で負けた1つ目の痛手は、バックスタンド側に「テレビは東京!今後ともご贔屓に!」という横断幕が掲げられたように、テレビ東京でテレビ地上波全国6局ネット放送されることになっていたことだ。民放キー局地上波全国ネットでJ1の試合が放送されるのは、2002年J1第2ステージのベガルタ仙台対鹿島アントラーズ戦(TBS全国放送)以来、実に22年ぶりのこと。テレビ東京での試合中継も2005シーズンJ1第18節のFC東京対ヴィッセル神戸戦以来、19年ぶりのことだった。
FC東京にとっては、新たなサッカーファン獲得に向けて絶好のアピール機会だった。遠藤も「地上波でやっていただけるのは有難いことですし、自分たちのサッカーを知ってもらう良い機会でした。そういった試合で負けてしまうのが、今の自分たちの実力だと思う」と唇を噛み、「もっとサッカーを知ってもらい、FC東京というのが東京にあるサッカーチームで、週末にある試合を見に行ってもらおうと思ってもらうためにも、勝ち続けるチームでなければいけないなと思います」と、連勝できなかったことを悔やんだ。
もう1つは、ホームの味の素スタジアムで、またしても勝てなかったことだ。今季、FC東京はホームゲームを18試合消化したが、6勝6分6敗となっている。このうち国立競技場でのホームゲームは4試合あり、4戦全勝となっている。味の素スタジアムでの戦績を見ると2勝6分け6敗と大きく負け越しているのだ。
雨が降ると味の素スタジアムはピッチコンディションが悪くなりがちだが、遠藤は「勝てないですね。別に今日は天気も良かったし……。本当に今日に関しては、前半で1つのシュートで決められたこともあるけれど、それも含めてサッカー。そこから湘南のほうが良いサッカーをしていたし、勢いに飲まれたなと思います。逆を返せば、前節の神戸戦も自分のワンチャンスでのゴールで、そのまま勝ち切った。あれと似たような形で失点してしまいました。でも、なんで味の素スタジアムで勝てないんですかね」と首をひねった。
そして、「上位勢も負けていたし、そういう意味でもやっぱり勝たなきゃいけない試合だったと思います」と遠藤は言い、「こういうところで勝てないことが今の実力だし、本当になんなんですかね。勝とうと思って臨んでいるんですけど、味スタでは勝てない。それは選手もサポーターももどかしい。逆に勝てるようになれれば、もっといい順位だったり上に行けると思うので、伸びしろだと思って臨みたい」と、味の素スタジアムで行われる最終節のセレッソ大阪戦を含めた3試合を見据えた。