自分でも驚き「まさか打つことはないだろう」 元日本代表の驚弾…逆足で描いた放物線

川崎戦でゴールを決めた三竿健斗【写真:徳原隆元】
川崎戦でゴールを決めた三竿健斗【写真:徳原隆元】

三竿健斗がゴラッソ、鹿島復帰後の初ゴールでチームの3点目を挙げた

 鹿島アントラーズは11月1日、J1第35節で川崎フロンターレと対戦し、3-1の勝利を収めた。鹿島が川崎のホームである等々力で勝利を挙げるのは9年ぶりのこと。さらにシーズンダブルを達成したのは実に14年ぶりだった。

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 そんな勝利に大きく貢献したのが、右サイドバックで先発出場したDF三竿健斗だった。守備面では川崎の攻撃のキーマンであるFWマルシーニョを抑えるとともに、前半28分にはエリア外からこぼれ球を左足で鮮やかにゴールに決め、鹿島復帰後の初ゴールでチームの3点目を挙げた。

 このゴールについて「いいところにボールが転がってきたので、まさか打つことはないだろうなと思ったんですけど、得意な角度でボールが落ちてきたので打ってみたら、狙い通りに入ってくれたので気持ちがよかったです。早く数字を出したいと思って加入したので、点を取れて良かったです」と振り返った。

 本職はボランチの三竿だが、DF濃野公人の負傷離脱もあって前節の福岡戦(0-0)でも後半途中から「中学生の時にちょっとやったくらい」の右サイドバックで起用され、今節は先発で右サイドバックに入った。「より守備のところを意識していたので、あまり攻撃することはないかなと思ったんですけど、あのタイミングで思い切って出て点を取れたので、リスクを冒して上がって良かったです」と言い、こぼれ球にすぐに反応して左足でシュートを打てたことについては「パスを受けるイメージで行ったんですが、そこでこぼれてきて。左足の方がコントロールシュートはうまいので、打っちゃおうという感じでした」と、胸を張った。

 マルシーニョをうまく封じ込めたことについては、「だいぶヒヤヒヤしながら守備していました」と明かし、「やらせなかったことは良かったし、周りの選手とも内側へのカットインを対応するようにコミュニケーションは取れていたので。途中で交代もしてくれましたし、良かったです」と、振り返った。

 2016年に鹿島に加入し、2023年から2年間は欧州でプレーしていた三竿にとっても、アウェーでの川崎戦勝利、シーズンダブルは初めてのこと。「チーム全体で流れを切るっていうことをずっと話していたので、それを達成できて良かったです」と喜んだ。

 チームの得点源でもあった濃野は、今季中の復帰が絶望視されている。三竿は今後も右サイドバックで起用される公算が高いなか、「どこで出ても自分のチームに還元するプレーは変わらないと思っているので、守備のところだったり、ボランチよりも全体を外側から見れるので、そういうところの声掛けだったり、相手の立ち位置だったりを仲間に伝えられているので、また新たな角度からサッカーが見れて面白いといえば、面白い」と、新ポジションでの挑戦を前向きにとらえた。

 この日の勝利で暫定4位に浮上した鹿島。残り4試合で暫定首位のヴィッセル神戸との勝ち点差は「10」と逆転優勝に向けては厳しい状況にあるが、ACL出場権獲得を含め、来季につなげるために三竿はマルチロールぶりを発揮しながら、チームを支えていく。

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