「言ったら本当になった」両監督の間で交わされていた約束 ルヴァン杯決勝で現実「凄さ知った」

名古屋の長谷川健太監督と新潟の松橋力蔵監督【写真:轡田哲朗】
名古屋の長谷川健太監督と新潟の松橋力蔵監督【写真:轡田哲朗】

「昨シーズンに松橋監督とは『またカップ戦の決勝で』という話をした覚えがある」

 国内三大タイトルの1つ、ルヴァン杯の決勝が11月2日に決勝戦が行われる。同1日に行われた前日記者会見に名古屋グランパスの長谷川健太監督とアルビレックス新潟の松橋力蔵監督が出席。2人の間に「ファイナルで再会しようという約束があった」という秘話があったことが明かされた。

 名古屋は2021年以来、2回目の優勝を狙う。率いる長谷川健太監督は前身のヤマザキナビスコ杯も含め、現役時代に清水エスパルス、指導者としてはガンバ大阪とFC東京で合計3回の優勝経験を持つ。それだけに「思い入れは人一倍だと思う。名古屋に来て初めて決勝戦でタイトルを懸けて戦う。今シーズンは悔しい思いをさせてきたので、勝ってみんなで喜びたい」と話した。

 一方の松橋監督が率いる新潟は、クラブとしても史上初の主要タイトルを狙う戦いであり、松橋監督にとっても同じ。それだけに「我々のチームとしての価値や周りからの見られ方を高める大事な一戦。長い歴史を考えれば、サポートしてくださる皆さんの思いもある。いい結果を自分たちで勝ち取りたい」とした。

 両者の関係はJリーグ創設前の日産自動車時代のチームメート。3歳年上の先輩としてプレーしていた長谷川監督は「昨シーズンに松橋監督とは『またカップ戦の決勝で』という話をした覚えがある。こうやって決勝戦でやれるのは非常に楽しみだし、コーチで経験を積んで監督になって素晴らしい仕事をしていると思う。そういう意味でも楽しみ」と、再会の約束があったことが明かした。

 これを受けて松橋監督も「私も今の話は覚えていて、ルヴァン杯を勝ち上がる上で、いよいよ本当にあの時の言葉通りだ、という思いになるなかで、それも含めて健太さんの凄さを知った。言ったら本当になるのか、と。我々がファイナリストになるのは常に目標とする中で、こういう機会に恵まれたのは光栄。今あるものの全てをぶつけたい」と、応じた。

 ピッチ外での人間模様も描かれるルヴァン杯の決勝戦。勝利するのはクラブ、監督とも実績で上回る長谷川グランパスか、初の大舞台に臨む松橋アルビレックスか。対極的なスタイルの激突も含め、注目のゲームが待っている。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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