浦和DFが味方から「何回も怒られた」 守備で手ごたえも…攻撃面で浮き出た課題「もっと入れろと」

浦和の石原広教【写真:徳原隆元】
浦和の石原広教【写真:徳原隆元】

浦和DF石原広教が柏戦の守備、攻撃面をそれぞれ振り返る

 浦和レッズは10月23日に行われたJ1リーグ第25節延期分で柏レイソルと対戦し、1-0の勝利を収めた。試合前は勝ち点で並んでいた柏に敗れれば、残留争いに本格的に巻き込まれることになっていた浦和だが、この勝利で一気に12位まで浮上している。DF石原広教が試合後に柏の強力な攻撃陣を抑えるために必要だった点を挙げている。

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 柏の脅威となるのは、MFマテウス・サヴィオを中心とした左サイドからの攻撃だった。浦和では右サイドバックに入った石原を中心に対応することとなっていた。試合後、GK西川周作は「自分たちから見ると右サイドの2人(DFジエゴとマテウス・サヴィオ)は能力も高く、2人で攻撃を完結してくる。基本的なところですけど、攻めている時のリスクマネジメント、そういう細かいところを大事にしてディフェンスラインにも声をかけていましたし、ディフェンスラインも自分の近い選手に対してしっかりと声を出していました」と、最大限の警戒心を持って臨んでいたと振り返った。

 想定外だったのは、前半40分に石原がイエローカードを受けたことだろう。「さすがに退場はできないので、行くところと行かないところ。その強弱っていうのはかなり意識して、気を使ってやりました」と、石原は振り返る。しかし、浦和の守備が堅かったからか、後半のスタートから柏が右サイドをMF小屋松知哉からMF山田雄士に交代した影響か、柏の左サイドからの攻撃が浦和の脅威になることは、それほどなかった。石原も「そこまで何かいけなくなったとかはなかったので。ちょっとサヴィオとジエゴも疲れていたのか、そこのコンビネーションは少なかったと思います。雰囲気とか、勢いは完全に上回れた」と、相手のストロングポイントを抑えられた手ごたえを語った。

 個々ではなく、一致団結して戦えた要因として石原は、東京V戦後に行った選手ミーティングを挙げた。「前節の試合が終わってから選手ミーティングをしたんですけど、それでチームに対する思いとか、選手同士の信頼とか、そういうところをもっと出そうと話して今日の試合に入ったので、そういうプレーがたくさん出たのかなと思います」と話す。

 選手だけでのミーティングは今年初めてで「戦術的な話よりも、みんなの方向性とかですね。僕は発言しませんでしたが、(興梠)慎三さんとか、ベテランの選手も、外国人選手も話していました。ブライアン(・リンセン)も、『誰かがやられたらみんなで助けに行く。ミスをみんなでカバーしあうところが足りない』と言っていましたし、『自分たちは残留をしないといけない』ということを(松尾)佑介くんも話してくれた。(東京V戦後にサポーターと話した西川と原口は)サポーターの声とかも伝えてくれて『そういう声にこたえるのは自分たちしかいない』と」と石原が話すように、各選手の意見が交換できた場になっていた。

 ホームである埼玉スタジアムでのリーグ戦勝利は、6月30日の磐田戦(3-0)以来、約4か月ぶり。久しぶりに試合後に肩を組み、「We are Diamonds」を全員で歌ったが、石原は「本当に長かった。ホームのサポーターの方々には申し訳ないというか。本当に勝てない時間が長かったので、今日、こうやって勝ててひとまず良かった」と安堵して、「もったいない時間を過ごしてしまったので、ここからまた始めていきたい。今日はブライアンにも、もっとクロスを入れろと何回も怒られたので。そこは感覚もあるので難しいところではありますが、話を聞いて、しっかり見直して、合わせていきたい」と、次の課題として見えている攻撃面について言及した。

 まだJ1残留を確定できたわけではない浦和だが、選手ミーティングをきっかけにアジアを制した強固なチームが戻ってくることとなるだろうか。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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