ミランがローマFWデストロにオファー 本田ら前線の争いはさらに熾烈に?
獲得実現なら、ミラン前線のポジション争いは一層激化
ACミランがASローマのイタリア代表FWマッティア・デストロの獲得オファーを出したと衛星放送「スカイ・イタリア」が報じた。ミランのシルビオ・ベルルスコーニ会長はローマ側に半年間のレンタル料として100万ユーロ(約1億4000万円)、今季終了時の完全移籍での買取時の違約金として2000万ユーロ(約28億円)を提示。セリエAで2位につけるローマは現在首位ユベントスを猛追しているため即答を避けており、代替選手の獲得に目処を立てている状況だという。
デストロは今季13試合に出場し、4得点を記録。ストライカーとしてのクオリティは高いが、ローマの前線には王様フランチェスコ・トッティが君臨するために、出場機会は限定的なものになっていた。
ミランはアトレチコ・マドリードに1トップの主軸と期待された元スペイン代表フェルナンド・トーレスを期限付き移籍で放出。代わりにイタリア代表MFアレッシオ・チェルチを獲得したばかり。偽の9番役の元フランス代表FWジェレミー・メネズが1トップに入っているが、本来はサイドアタッカーの要素を多く持つ。
デストロ加入時にはメネズが3トップのサイドに回る可能性がある。この場合は、イタリア代表FWステファン・エルシャラウィ、同MFジャコモ・ボナベントゥーラ、チェルチ、メネズ、そして、アジアカップオーストラリア大会に参戦している日本代表FW本田圭佑と、両翼のポジション争いが一気に熾烈となる。これまで右ウイングのポジションに固定されてきた本田はアジアカップ後、今季最大のピンチに直面する可能性も出てきた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images