「凄いとしか言いようがない」と香川も脱帽 代表復帰の今野が示した“二人分”の存在感
“サプライズ招集”の男がハリル流の最適解に
攻守に奮闘した今野を、中盤でともにプレーした香川も絶賛している。とりわけ圧巻だった運動量には、味方ながら圧倒されていたという。
「12人分って言ったら変ですけど、やはり凄い運動量で、得点も取ったし、本当に凄い。チームで一番素晴らしいプレーヤーだったんじゃないかと思います」
34歳のベテランMFは、まるで分身したかのような働きを見せたという。昨季レスター・シティでFW岡崎慎司とプレーし、今季からチェルシーで活躍しているフランス代表MFエンゴロ・カンテは、ピッチのあらゆるエリアをカバーする運動量から「ピッチ上に二人いる」と表現されるが、今野もそれを髣髴(ほうふつ)とさせるような働きだったようだ
実際にアジアサッカー連盟公式サイトのデータでも、タックル数6回とボール奪取数10回はゲーム最多、ボールタッチ数92回はチーム最多と圧倒的な存在感を示したことが証明されている。
香川は「凄いとしか言いようがないですし、今のサッカーに今ちゃんのスタイルはすごく生きていると思う」と、長谷部不在のなかで今野起用がハリル監督にとっての最適解になったと強調。「経験であったり、プレースタイルは今のサッカーに欠かせないというか、やはり脱帽ですね」と賛辞の言葉を並べた。
今野本人は「まだまだ俺、全然ハリルのサッカーできてないです」と適応しきれていないと謙遜したが、この試合で残したインパクトは絶大だった。サプライズ招集の一人となった男が、ハリルジャパンに新たな発見をもたらした。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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