森保J、オーストラリア戦出場全15選手「パフォーマンス査定」 “アピール不足”は2人…殊勲の中村ともう1人のMVPは?
オーストラリア戦の出場メンバー15選手を5段階査定
森保一監督が率いる日本代表(FIFAランキング16位)は10月15日、ホームで行われた2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第4戦でオーストラリア(同25位)と対戦し、1-1で引き分けた。
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3連勝で臨んだ森保ジャパンは、MF遠藤航主将が体調不良のためベンチ外に。MF田中碧がボランチに入り、サウジアラビア戦からはMF鎌田大地に代わってMF久保建英がシャドーを務めた。試合はオウンゴール(OG)で予選初失点を喫したものの、後半31分に途中出場のMF中村敬斗が高速クロスを入れて、OGを誘発。ドローに持ち込んで勝ち点1を掴み取った。
ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場15選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
◇ ◇ ◇
<GK>
■鈴木彩艶(パルマ)=★★★★☆
失点はノーチャンス。それ以外に難しいシーンはほとんどなかったか。2戦通して自信をつけた印象。
<DF>
■谷口彰悟(シント=トロイデン)=★★☆☆☆
ここまで無失点で耐え続けてきたが、ミスは付き物。「決して難しいボールじゃなかった」と話していた通り、痛恨OGは反省すべきだが、精神的な立て直しは評価したい。
■板倉 滉(ボルシアMG)=★★★★★
前半30分に相手がペナルティーエリア内に侵入しても谷口と挟んで、ピンチを脱する。後半41分にもスライディングで止めきるなど、1対1で完封。頼もしい「砦」だった。影のMVP。
■町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)=★★★★☆
三笘を生かしつつ、守備でも奮闘。相手の高さを持ってしても強く、球際でも負けない。最終ラインとして突破を許さず、今シリーズで大きな成長を見せてくれた。
<MF>
■守田英正(スポルティング)=★★★★☆
最終ラインに落ちて前線まで走り切る。遠藤が不在だったために、自身の今までの役割にプラスして遠藤の役割までも1人で担った。なんでもできる選手なだけに、苦悩もあったはず。チームとして守田の攻撃での良さをもう少し生かしたかった。
■田中 碧(リーズ)=★★☆☆☆
前半は試行錯誤。後半からは攻撃に関わろうと工夫していたが、追い越す場面は1度にとどまる。3年前のオーストラリア戦で見せたようなアグレッシブさをもう少し発揮できていれば。代役になろうと気負いすぎたところもあったか。
■三笘 薫(ブライトン)=★★★★☆
サウジアラビア戦に比べてドリブルも積極的で要所で違いを見せていた。中村のドリブルからOG誘発のシーンではストーンになって仲間を生かす動きも。
■堂安 律(フライブルク)=★★★☆☆(→後半17分OUT)
酷暑のサウジアラビア戦で異次元の運動量だっただけに、多少疲れはあったか。中国戦ほど連係がうまくいっていないように見えたが、久保と2人で何度かチャンスを作っていたアイデアはさすが。まだ右サイドの伸びしろはある。
■伊東純也(スタッド・ランス)=★★★★☆(←後半17分IN)
サイドからサイドまで走るなど、チームにはっきりとアクセントを付けた。5バックを敷いてしっかり堂安と久保を抑えていた相手にとって、伊東のクロスは厄介だっただろう。まさかの左サイドで実現した中村と連係で崩したシーンには会場が沸いた。
■久保建英(レアル・ソシエダ)=★★★★☆(←後半25分OUT)
前半23分にプレスバックして奪い切り、堂安とカウンターでチャンスを作り出したシーンには意地を見た。ほかにも効果的な守備があった。後半は特に攻撃でもノリ出しただけに、前半4分のシュートが惜しかった。
OG誘発の中村MOMは「文句なし」
<MF>
■中村敬斗(スタッド・ランス)=★★★★★(←後半25分IN)
ドリブルのキレ、クロスの精度でチームを救った。残り20分は“敬斗ショー”。久保、堂安、三笘と崩し切れなかった相手の最終ラインの打開策を1人で見出し、個人技でOG誘発。あの高速クロスを入れた時点で「勝ち」だ。文句なしMOM。
■南野拓実(ASモナコ)=★★★★☆(→後半25分OUT)
ボールの受け方、奪い方で高技術を惜しみなく発揮。守備での貢献度が高く、森保監督が使い続ける理由が詰まっている。久保のクロスからヘディングシュートは枠に飛ばしたかった。
■鎌田大地(クリスタル・パレス)=★★★☆☆(←後半25分IN)
右サイドは少し窮屈だったか。ロストからピンチにつながったシーンは軽率だった。ただ、ボールに関わり続けて良さは出ていた。
<FW>
■上田綺世(フェイエノールト)=★★★☆☆(→後半38分OUT)
身長2メートルの相手に対してもしっかり収めてファウルを誘発したり、苦戦しつつも身体の強さを見せていた。だが、ストライカーなだけに枠内シュート0本は少し寂しかった。
■小川航基(NEC)=※出場時間短く採点なし(←後半38分IN)
入った直後に中村のクロスからチャンス到来も、うまく合わず。乗っている男の嗅覚は持ち合わせていた。救世主になりたかった。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)