森保Jは遠藤不在をどう乗り切る? 選手が語った“ポジティブ面”「全然心配ない」「気にしない」

キャプテンの遠藤航不在でオーストラリア戦に臨む【写真:河合 拓】
キャプテンの遠藤航不在でオーストラリア戦に臨む【写真:河合 拓】

主将の遠藤航は体調不良で前日練習を欠席

 北中米ワールドカップ(W杯)最終予選で開幕3連勝と好スタートを切った森保ジャパンにとって、今予選最大のピンチと言えるかもしれない。10月15日の第4節オーストラリア代表戦に向けた前日練習を行った日本代表だが、チームのキャプテンであるMF遠藤航が不在だったのだ。

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 所属するイングランド1部リバプールではレギュラーを外されているものの、森保ジャパンではボランチとして絶対的な存在だ。豊富な運動量と高い危機察知能力で相手の攻撃の芽を摘み、広大なスペースのセカンドボールを次々と回収する。試合勘不足を感じさせる場面もあったが、精神的支柱としても重要な役割を担っている。

 だが、選手たちはこのアクシデントにも良い意味で動じていない。それぞれ遠藤の不在による影響を認めつつも、ポジティブに捉える言葉が出てきている。

 最終ラインに入るDF板倉滉は、「ずっとキャプテンとしてチームを引っ張ってきてくれている存在であること間違いないですし、常にハイパフォーマンスを代表で出してくれているなと感じるので。(遠藤の明日の出場が)どうなるかは分からないですけど、普段は出られていない選手たちの練習を見ていても『準備ができているな』という印象を受けます。みんなが本当にそこの一つのポジションを取りに行くっていう気持ちを持って練習からやっているので全然心配ないかなと思います」と、出場機会を狙っている選手たちのアピールチャンスになると語った。

 また、サウジアラビア戦(2-0)で右ウイングバックとして先発し、後半のスタートからはシャドーに入っていたMF堂安律も、「彼(遠藤)のおかげでオレが結構前に出られていたところもあった。守備範囲の広い選手なので、そこは少し変化があるのかなと思います」と、6番が抜ける影響について語ったが「ただ、サウジ戦の後半もチームとしてまとまりのある守備、取りに行く守備を相手に(ボールを)回させながら、自分たちがボールを奪う瞬間を窺いながら戦うことはできたと思う。それほど影響はないとは言わないですけど、選手は気にしない」と、日本代表という集団として、力のある個の穴を埋められると自信を見せた。

 自身もボランチとして出場する可能性もある日本代表MF鎌田大地も「航くんレベルの選手がいなくなるというのは、もちろんチームとしては痛い部分ではありますけど」と前置きしてから、「ほかにも良い選手はいっぱいいますし、チャンスを待っていた選手はたくさんいると思うので。ネガティブなところだけを見るのではなくて、そういうなかでもみんなでポジティブにやることが大事だと思います」と、選手層を厚くするチャンスにも成り得ると受け止めた。

 遠藤がいなくなることで守備面での強度は落ちる可能性がある。板倉は遠藤なしでの戦い方をイメージしている。「常に(相手の攻撃に対して)準備をしたいなと思いますし、相手より先にというところは、いつもと変わらずやらないといけない。ここ何試合か、無失点でいけているところもコミュニケーションの多さだったり、ポジション修正・確認のコミュニケーションの多さというところが非常に良い感覚でできている印象があるので、そこは次の試合も変わらずにやらないといけないと思います」と、キャプテンが不在のなかでも『森保ジャパン』として継続していくべきことを述べた。

 W杯を含めて、大きな大会を戦うなかで想定外のことは常に起こる。最大の難敵と見られるオーストラリアとの重要な一戦に向けて、森保ジャパンはキャプテン抜きになったとしても、それさえもポジティブに捉えながら、8大会連続のW杯出場へ向かっていく。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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