21歳日本人が5戦4発「今日はダメな日かと」 キャリアハイ更新中の“逸材”…高校でFWにコンバートも即開花
湘南FW鈴木章斗が3試合連続ゴールで5戦4発
湘南ベルマーレは10月6日に行われたJ1リーグ第33節で東京ヴェルディと対戦し2-0の勝利を収めた。連勝を収めてJ1残留に向けて大きく前進したなか、2点目を決め勝利に大きく貢献した湘南FW鈴木章斗は「今日はダメな日かーと思ってた」と、3戦連発も本調子じゃなかったことを明かした。
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湘南は前節のホーム鹿島戦で2点を先に奪われるも3-2と逆転勝利収めたなか、今節は好調な東京Vのホームに乗り込んだ。試合はボールを持つ東京Vに襲い掛かるように湘南2トップの鈴木とFW福田翔生がプレスをかけ、相手に思うように前進させなかった。山口智監督も試合後の会見で「絶対的なタスクとして求めているが、FW陣は練習からサボらずやってくれている。スイッチを入れて守備をしてくれると凄くうしろも助かっている」と称賛していた。
「練習で言われていること、チームのコンセプトとして走らないと試合に出れないので意識してやっている。ただただやらないといけない。自分たちにとって普通なことかなと思います」と鈴木もチームとして狙いを持ってプレスをかけていたと言及している。
さらに対戦した東京Vの主将MF森田晃樹も「相手のFWの選手の寄せるスピードが速く、予想を上回っていた。スライドも早くなかなか僕たちにとって厳しい展開だった」と面を食らわされていたことを明かした。
前半を1-0のリードで折り返した湘南は、後半に入って東京Vにボールを握られていたが、相手のミス絡みからのカウンターで福田のパスを受けた鈴木が右足を振り抜くと、ボールは相手DFに当たりゴールに突き刺ささった。そのまま試合は終了し、2-0で勝利を収めた。
「今日はパッとしないイメージがあった」
実は鈴木がFWをやり始めたのが高校生の途中からだった。ガンバ大阪のユースに上がれず、阪南大学高校に進学すると最初はサイドバックやサイドハーフでプレーしていた。高校2年時にFWへコンバートされ、3年時にはプリンスリーグと冬の全国高校サッカー選手権で得点王となりFWとして開花した。
東京V戦のゴールでリーグ3戦連発を記録。さらに直近5試合で4ゴールと好調を維持しているが、「アップの時点で今日の調子の良い悪いが分かる時はあるんですが、今日はパッとしないイメージがあった」と本調子ではないこと明かした。
「なかなか厳しいかなと思いつつ、1回目の前半のチャンスでも決められなかったので今日はダメな日かーと思ってた」と、前半28分に右サイドを崩し、DF大岩一貴のグラウンダーのクロスに合わせるも、相手DFに厳しくマークされて上手くミートせずゴールを奪うことができなかった。
それでもチームにとって大きな2点目を決めた場面では「最初はオーバーラップしようかと思ったが、彼(福田)のスピードを生かす意味でもスペースを空けたら2人引き付けてくれた。前半FWの関係性や距離感が悪かったですけど、2点目を取れたのは大きかった」と振り返った。
今季8ゴール目でキャリアハイを更新し続けている21歳の鈴木と、同じく8ゴールで引っ張る23歳福田の若き2トップから目が離せない。同時刻キックオフのジュビロ磐田がサンフレッチェ広島に敗れたため、暫定ながらも降格圏と勝ち点が6に広がり、残留に向け一歩前進した。