データから導くW杯最終予選「突破の条件」 ハリルジャパンの勝算と課題とは

出場12カ国の前半戦5試合のデータから検証 日本はカウンターの精度に課題残す

 ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選は全10試合の折り返し地点を過ぎ、いよいよ運命の後半戦へ突入する。昨年9月の最終予選初戦ではホームでUAEに1-2と敗れ、痛恨の黒星スタートとなったが、その後は無敗を続け5試合を終えて3勝1分1敗、グループB首位のサウジアラビアと同じ勝ち点10の2位につけている。前半戦5試合で見せた日本代表のサッカーには、アジア全体においてどのような傾向が表れていたのか。データ分析会社「Instat」社の、アジア最終予選第5節終了時点のプレーデータを用いて振り返ってみよう。

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 最初に紹介する図(DATA-1)は、攻撃に関する状況を3つに分類し、それぞれの試合での平均発生回数とシュートを伴った攻撃の割合を示したもの。アジアの中でもボールを持つ時間が長い部類に入る日本代表は、やはり「ポゼッションアタック」の回数が多く、またシュートを伴う割合も15%と全12カ国でトップの数字となっている。

 一方で「カウンターアタック」と「セットプレーアタック」に関しては、ともに平均値よりも低いシュート率となった。現在の日本代表はポゼッションだけに捉われず、オーストラリア戦のように対戦相手によっては戦い方を変える傾向にある。ボールを持つ時間が短くなった場合、いかに早く効率的にゴールへ向かうかが重要になるが、このデータを見る限り、カウンターアタックのクオリティーにはまだ課題がありそうだ。

 

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