独1部でブレイク中25歳FWは「小川航基よりも上」 10月シリーズ”落選”も日本代表OBが推す訳【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】ブンデスで活躍する町野修斗は「身体もさらに強くなった」
森保一監督率いる日本代表は10月3日、2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を戦う10月のサウジアラビア戦(11日=ジッダ)、オーストラリア戦(15日=埼玉)に向けたメンバー27人を発表した。ドイツ1部ホルシュタイン・キールで今季4得点を挙げているFW町野修斗は2023年3月以来のメンバー復帰はならなかったが、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「身体も強くなってきている」と成長を認めている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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日本代表は9月にW杯アジア最終予選で中国(ホーム/7-0)、バーレーン(5-0)と対戦してそれぞれ大勝。10月シリーズではサウジアラビア、オーストラリアという強豪と対戦する。
FW浅野拓磨(マジョルカ)が負傷中のFW陣はFW上田綺世(フェイエノールト)、FW小川航基(NECナイメヘン)、FW前田大然(セルティック)のほか、好調のFW大橋祐紀(ブラックバーン)が初招集となった。
2023年6月にドイツのホルシュタイン・キールへ移籍し、所属2年目の今季はここまでリーグ戦5試合4得点、カップ戦を含めて公式戦6試合5得点の25歳FW町野は同年3月以来のA代表復帰はならなかった。
横浜F・マリノスでプロキャリアをスタートさせたルーキー時代の町野を知る日本代表OB栗原氏は元々、「身体能力、技術の両方を兼ね備えている」と評価していた。その後、代替招集となった2022年のカタールW杯は出番なしに終わって悔しい思いを味わったなかで、ドイツへ渡ってまた成長を遂げたと語る。
「町野はスピードもあるなかで、欧州5大リーグのブンデスリーガで鍛えられて身体もさらに強くなってきている。再び浮上してきた印象です。タイプ的には上田に近い。第1オプションの上田の牙城を崩すのは簡単ではないですけど、小川との比較で言えば経験と好みの問題で、どちらが選ばれてもおかしくないかなと。横からクロスに合わせるヘディングを除けば、むしろ機動力、スピード、シュート力は小川よりも上だと思います」
町野が今後A代表復帰を果たすとなれば、FW陣のポジション争いも一層ヒートアップしていきそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。