高校生タレントを擁するリトルなでしこ プロで既に活躍の面々「世界で戦うことを目指しながら」
白井監督が優勝を目標にすることを明言
10月にドミニカ共和国で開幕するU-17女子ワールドカップ(W杯)に臨むメンバー21人が9月30日に発表された。U-17女子日本代表(リトルなでしこ)白井貞義監督は優勝を目標にすることを明言しつつ、「世界で戦うことを目指しながら」との意識を選手たちに持つことを期待していると話した。
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この世代は5月にインドネシアで開催されたU-17女子アジアカップで準優勝し、出場権を獲得した。W杯のグループリーグではポーランド、ブラジル、ザンビアと対戦する。白井監督は「3チームともフィジカル能力が高い印象を受けている。アバウトにボールを蹴ってくるところが目立つのと、個人で打開するところ、何かをするところに長けている3チームだと思う」として、「全てのゲーム、目の前のゲームに全員で勝ち切ること。21人全員で戦うことを選手、スタッフで共有したい」と話した。
先日、1つ上の世代が準優勝を果たしたU-20女子W杯では、コロンビアでの高地対策が話題になった。今回は北中米カリブ海地区のドミニカ共和国が会場ということで、白井監督は「ドミニカ共和国は暑さがあり、日本の気温が下がっているところから再び暑さがあるので暑熱対策から早めに入らせてもらう」と、開幕10日ほど前の現地入りに関する狙いを話す。そして、「高校1年生から3年生の早生まれが合わさるなかで、1年生の選手たちに自分が引っ張るという思いを生活やピッチ内外で見せてもらえたらと思う」と、チームの雰囲気に関する期待を話した。
前回からの2大会連続出場でチームの中心になる日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京NB)のMF眞城美春だけでなく、9月22日にWEリーグ最年少ゴール記録をマークしたマイナビ仙台レディースのFW津田愛乃音に、それをアシストしたMF菊地花奈。翌週の29日に記録を塗り替えるゴールを決めた東京NBのDF青木夕菜といった、すでにWEリーグの舞台でもプレーして結果を残している選手たちもいる。指揮官も「アジアカップを経験し、個々が自分の所属チームで良さを磨いてくれている」と話す。
この大会で日本はMF長谷川唯らを擁した2014年大会で優勝し、MF長野風花やMF宮澤ひなたを擁した16年大会は準優勝した。しかし、18年と22年はいずれもベスト8で敗退している。それでも、22年大会の出場メンバーからはDF古賀塔子とMF谷川萌々子が今年のパリ五輪に出場した。
白井監督は「U-17の選手には常にU-20やなでしこでプレーできる意識を持つことを伝えている。古賀、谷川のように世界で戦うことを目指しながら、その中でも自分自身がそういったところでプレーできるイメージを持たないとできないと思うので、そのようなイメージを持ちながらプレーすることに期待している」と話した。
10年ぶりの優勝が期待されるのと同時に、個々のステップアップにも重要な舞台になるのは間違いない。そのためにも勝ち上がることで多くの試合を経験し、その中で高校生世代が大会中に成長していく姿が期待される。