本田圭佑の「左は上手くいかず」 日本代表名将が明かす”14年前”の真相「面白いかも」

岡田武史監督が本田圭佑の1トップ抜擢を回想【写真:Getty Images】
岡田武史監督が本田圭佑の1トップ抜擢を回想【写真:Getty Images】

岡田武史氏が前園真聖氏のYouTubeチャンネルで南アフリカW杯を回想

 元日本代表監督の岡田武史氏が、元日本代表MF前園真聖氏のYouTubeチャンネル「おじさんだけど、遊んでもいいですか?」に出演。2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)で、MF本田圭佑を1トップに抜擢した理由を振り返っている。

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 岡田氏は、日本代表のイビチャ・オシム監督が2007年11月に急性脳梗塞で緊急入院し、W杯予選で指揮を執ることが困難になったことを受けて、自身2度目の代表指揮官を担うことになる。

 岡田氏は元日本代表MF前園真聖氏の公式YouTubeチャンネル「おじさんだけど、遊んでもいいですか?」に出演した際、「W杯の2年前に、今のチームで勝てるかと言ったら勝てない」と、選手たちに要求した3つのテーマを明かした。

「ハイプレスしてアグレッシブなサッカーをしたかったけど、もたない。選手に3つお願いした。球際で勝つために体幹トレーニングを続けてくれ。1人1キロ多く走るために、ローパワートレーニングをしてくれ。それから、ミドルキックの精度を上げてくれ、と。自分が選ばれるか分からない2年後のW杯のために、自分のチームの練習のあとにやらないといけない」

 しかし、2010年5月24日の壮行試合・韓国戦で0-2と敗れ、危機的状況に。26日からスイス・サースフェーでの事前合宿に臨んだが、そこで4-2-3-1から4-3-3へとシステム変更する形に舵を切る。

「スイスに行く時に、このままだったらボロボロにやられる可能性がある。戦い方をはっきり変えようと。その時に残念だけど、(中村)俊輔とか楢﨑(正剛)はレギュラーじゃなくなる。キャプテンも含めてとにかく変えるんだと。圭佑の1トップは、実は練習でも試していた。圭佑も右サイドが得意、俊輔も右サイドが得意。圭佑を左サイドで使ったら全然ダメだった」

 岡田氏曰く、「圭佑、右でないとダメなのか? 左は無理か?」と尋ねると、「右には俊輔さんがいるので、僕が左でできるようにならないといけない。もう1回チャンスをください」と答えがあったという。

「でも、左はあまり上手くいかなかった。(練習)真ん中で試したことがあった。ピッチの68メートルの横幅を日本人は4人じゃ守れない。間を通されたり、走らされる。ディフェンスラインを5人にすると、ベタ引きになって攻撃にいけなくなる。中盤を5人横に並べようと思った。5人並べたら1トップになる。そうすると、FWの選手がボールをキープできないといけない。とにかくボールを取られない選手を置こう。圭佑がロシアに行って、ボールを取られなくなった。こいつは面白いかもしれないと、その時から思っていた」

 本田を1トップに据えたチームは、南アフリカW杯でベスト16に進出。岡田氏の采配が的中した大会として、人々の記憶に刻まれている。

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