「しんどいです、もうおっさんなんで」 J1昇格目前…元日本代表36歳が認める“核”

清水の乾貴士【写真:mm】
清水の乾貴士【写真:mm】

横浜FCとの首位攻防戦で36歳の乾は90分間フル出場

 3年ぶりのJ1が目前に迫ってきた。J2首位の清水エスパルスは9月28日、国立競技場で2位の横浜FCと対戦し、1-1で引き分けた。勝ち点1を重ねて「72」とし、3位のVファーレン長崎の結果次第では次節の水戸ホーリーホック戦で昇格が決まる可能性も。悲願へ突き進むチームで、36歳のベテランが攻撃の軸として奮闘していた。

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 J2首位攻防戦で清水のトップ下に入ったのが元日本代表MF乾貴士だった。試合序盤から巧みなテクニックを発揮。前半10分に華麗な反転からドリブルで持ち込んでファウルをもらうと、同20分には左サイドから中央へとカットインで切れ込み右足でシュート。しっかりとミートできずにゴールにはつながらなかったが、攻撃の中心になっていた。

 サッカー小僧の印象が強い乾も、もう36歳。清水では同級生のGK権田修一とともにチーム最年長となっている。この日はフル出場。直近10試合のうち9試合でスタメン出場し、3試合は90分間ピッチに立ち続けている。“年齢”はもちろん感じる。「しんどいですよ、おっさんなんで。めちゃくちゃしんどいですけど、試合をやるのは楽しいので」。身体のケアなどにも時間を割きつつ、懸命にピッチに立ち続けている。

 清水の攻撃を司るベテランが頼もしく見つめる相手がいる。今季31試合に出場して10得点を奪っている元日本代表FW北川航也だ。「(今年は)航也がすごい引っ張ってくれているんで。ほかの選手もすごくいいですし、途中から出てきてくれる選手が活躍してくれる。去年と違うのは多分そういうところだと思う」。今季、チームのキャプテンに任命された28歳の名前を挙げて称えていた。

 次節での昇格決定は、29日に行われるV・ファーレン長崎対ファジアーノ岡山の一戦が鍵を握る。岡山といえば、乾が2022年途中にC大阪退団後、約1か月間、練習に参加させてもらっていたクラブで「岡山に頑張ってもらって。(岡山の選手らに)連絡しておきます」と笑う。

 昨年、あと一歩で逃した昇格は目前。「ここからはもう全部、1週間空いてできるんで、しっかりケアとかしながら、でも休み過ぎずにしっかり動いて。勝ち点を積み重ねていけば、J1に上がれる。下のチームもプレッシャーにはなると思うので、とにかく自分たちは1試合1試合、勝ち点3を目指していくだけ」。36歳の“おじさん”も、昇格を掴むところまで懸命に走り抜く。

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