川崎退団の「決断にもつながった」 出番ゼロでも「才能ある」…J助っ人絶賛の18歳
元フランス代表FWゴミスが明かした川崎退団の決め手
J1川崎フロンターレとの契約を解除した元フランス代表FWバフェティンビ・ゴミスが9月27日、Uvanceとどろきスタジアムで退団会見を実施。わずか1年でJリーグを去ることになった39歳の大物助っ人は、その決断背景の1つに若手が育ちつつある現状に目を向け、Jリーグデビュー前の18歳FWに大きな期待を寄せた。
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フランス代表として12キャップを刻むゴミスは昨年8月に川崎へ加入し、2023シーズンはリーグ戦8試合に出場。今季は第13節の北海道コンサドーレ札幌戦で移籍後初得点を含む、ハットトリックを記録する活躍も見せたが、継続的な出場機会は得られず、加入からおよそ1年後の今月24日に契約解除が発表された。
J1リーグでは通算17試合3得点。39歳のゴミスは「チームに100%貢献しきれていない」と感じていたことを明かし、家庭の事情も踏まえ、欧州帰還へ気持ちは傾いた。さらに、若い世代のタレントが育っているクラブの現状も、ゴミスが退団を決断する大きなポイントとなった。
「若い世代の選手が育ってきて、川崎の将来を担う選手たちがこれからは引っ張っていく。サッカーの世界では新陳代謝が行われるのは自然の流れです。そういったことも考え始め、クラブと相談したうえ、契約を解除しこういった決断をすることになりました」
ゴミスが期待を懸けているのは、大卒3年目の24歳FW山田新、高卒ルーキーの18歳FW神田奏真の2人。山田は今季ブレイクを遂げ、9月27日のアルビレックス新潟戦でも2得点の活躍を見せた売り出し中のストライカーである一方、神田は静岡学園高校から今季加入したばかりで、リーグ戦での出番はまだない。それでもゴミスには成長の跡が見えるという。
「奏真は非常に才能のある選手だと思っています。クラブのハードワークが実り彼を見つけることができたなという風に思っています。彼が非常に毎日成長を続けているのは近くで見ていますし、今回の私の決断にもつながった部分でもあります。彼は非常に毎日ハードワークし、情熱を持った選手だということは彼からも伝わってきました。
奏真とは毎日たくさん話してきました。毎日毎日、全体練習が終わったあとも、ほかの選手や周りのコーチ陣と一緒に残り練習を行い、シュート練習を繰り返し繰り返し、自分の成長のために続けています。それが彼の成長につながっているのは間違いないことだと思います」
現在、U-19日本代表の一員としてU-20アジアカップ予選を戦う神田は、同予選の初戦で2得点の活躍を披露。「川崎ではなかなか出場機会はありませんけども、必ずチャンスが来るものと信じて、この成長を続けていってほしい」。身近でそのポテンシャルを感じ取った元フランス代表FWは、年齢が20歳以上離れた逸材の飛躍を心から願っていた。