新人で年俸1200万円…元日本代表が警鐘「めっちゃ調子乗るで」 Jリーグ新制度に潜む危険

内田篤人氏と安田理大氏がJリーグの新制度について言及【写真:(C) DAZN & Getty Images】
内田篤人氏と安田理大氏がJリーグの新制度について言及【写真:(C) DAZN & Getty Images】

元日本代表DF内田篤人氏と元日本代表DF安田理大氏が選手契約制度を語った

 Jリーグは9月24日の理事会で、選手契約制度の改革を発表した。新人の年俸の上限が緩和されることになったが、「DAZN」の「内田篤人のFootball Time」では元日本代表DF内田篤人氏と元日本代表DF安田理大氏が、その是非について語った。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

 24日にJリーグから発表されたのは、「プロ契約におけるABC区分を撤廃(2026年2月1日)」「プロ契約締結初年度の報酬上限規制を緩和(2026年2月1日)」「プロ契約の基本報酬の下限を新設(2026年7月1日)」の3点。これによりプロ初年度の新人の年俸は2026年2月1日から、基本報酬1200万円(消費税別)+支度金500万円(消費税別)になることとなった。

 Jリーグ特任理事でもある内田氏は「めちゃくちゃ会議していました」と言い、「我々の時代は高卒で入ると上限が480万円でした」と言い、安田氏は上限が最大で2000万円近くになると聞くと「うらやましいねんけど」と本音を漏らすとともに「1年目から2000万ももらったら、めっちゃ調子乗るで」と危惧をすると、内田氏は「使い方がわからないから、使っちゃう。そこらへんも、それで終わるなら、その選手はそこまで」と、自身の考えを語った。

 近年では高校や大学からそのまま海外のクラブへ加入する選手が増えているほか、主力選手が引き抜かれるにもかかわらずJリーグのクラブが十分な移籍金を得られないことが問題となっていた。選手の年俸が上がれば設定する移籍金を上げることにもつながり、クラブにとってもメリットになることが期待される。安田氏は「ヨーロッパの移籍で50億円とかになれば、チームにもめちゃくちゃ還元されるし、新しい選手も獲れる」と、この流れを歓迎した。

 選手会会長を務めている前日本代表キャプテンのDF吉田麻也は、この決定が発表された際に歓迎するコメントを出したが、内田氏は「麻也は選手の立場と会見とか、サッカー選手のステータスを考えている。あとはチームの経営もそう。そこら辺を歩み寄った結果じゃないですか」と語った。

 安田氏が「1年目の選手に、そんなにあげたらバランスが結構崩れますよね」と危惧すると、内田氏も「下(の年俸)を上げると、上もどんどん上げないといけない」と頷く。さらに安田氏が「クラブの経営も大変になるチームもありそう」と指摘すると、内田氏は「今まではJリーグが始まって、みんなでグッと強くしましょうだったけど、(開幕から)30年経って、これからは競争。Jリーグがしっかりしてきたので、ここからはチームが競争して上のレベルに上がっていく段階に入っているのだと思います」と、Jリーグが新たな一歩を踏み出すことに期待を寄せた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング