U-20女子W杯準優勝は「自分たちの力不足」 ヤングなでしこDFが無念の胸中「まだまだ足りない」

北朝鮮に惜敗したヤングなでしこ【写真:Getty Images】
北朝鮮に惜敗したヤングなでしこ【写真:Getty Images】

U-20女子W杯決勝で北朝鮮に0-1敗戦

 ヤングなでしこの愛称を持つU-20女子日本代表は、現地時間9月22日にコロンビアの首都ボゴタでU-20女子ワールドカップ(W杯)決勝の北朝鮮戦に臨み、0-1で敗れた。日本サッカー史上で最も標高の高い環境での戦いに挑んでいたチームを率いた狩野倫久監督は、「最後に1点を取れなかったのは非常に悔しい」と話した。

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 グループリーグから準決勝までの6試合で日本は18得点2失点、北朝鮮は21得点4失点と互いに強さを発揮して勝ち上がってきた。予選を兼ねた今年のU-20女子アジアカップで対戦し、その時はグループリーグと決勝戦でいずれも敗戦している強敵とのアジア勢対決により、世界の頂点を狙うことになった。

 立ち上がりから日本は北朝鮮のプレスに手を焼いた。そして前半15分、北朝鮮は右45度付近からFWチェ・イルソンがカットインして左足シュートを放つと、シュートブロックを試みたDF白垣うのに当たったボールはわずかにコースが変わり、GK大熊茜も合わせ切れずにゴールへ。決勝戦で痛い先制点を与えてしまった。

 逆に北朝鮮の両サイド深くへ向けシンプルなロングボールを蹴り込む攻撃に日本は最終ラインを下げさせられ、高い位置でボールを奪うことができない展開に追い込まれた。狩野倫久監督は前半の内にMF早間美空からFW笹井一愛への交代を行うなど打開策を講じたが、攻撃の糸口を掴めないまま0-1で敗戦。U-20女子W杯では前回2022年大会に続く準優勝で戦いを終えた。

 今大会でボランチを主戦場に中心的な活躍をしてきたDF小山史乃観は試合後、悔し涙を浮かべながら、「自分たちの力不足で点を取れなかったのは、まだまだ足りないと感じた。間違いなくここまで来られたのは日本のみなさんの応援があったから。たくさん届いていたし、勇気をもらった」と話した。

 また、グループリーグからラウンド16と決勝を戦った首都ボゴタは標高約2600メートルにあり、マラソンの高地トレーニングを行うような環境。日本サッカー史上で最も標高の高い環境での戦いに備え、JISS(国立スポーツ科学センター)やJOC(日本オリンピック委員会)の協力も得ながら約2週間前に現地入りして準備を進めた。それだけに狩野監督は「敗戦となり、大変悔しい。ここまで来るまで非常に多くの方に支えてもらい、この大会に入ってきた。そういうなかで決勝まで進み、最後に1点を取れなかったのは非常に悔しい」と話した。

 また、狩野監督は「(チームの)立ち上げ当初から心を動かすことを目標に、この大会で優勝を勝ち取ることを目標にしてきた。その目標を達成できなかったのを悔しく思うが、世界の舞台で躍動したことが次につながるようにサポートしていければと思う」と、若い世代の選手たちの今後の成長に向けて話していた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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