15位川崎に必要なもの 直近8試合で複数得点2回…完敗に見えた低迷脱却のヒントは?
川崎はアウェー名古屋戦0-2で敗戦
川崎フロンターレは9月22に行われたJ1リーグ第31節で名古屋グランパスと対戦し、0-2で敗戦を喫した。試合後にはチームを率いる川崎の鬼木達監督と今夏新加入のMF河原創がチームの課題について言及した。
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前節のサガン鳥栖戦(3-2)では後半アディショナルタイムの得点により劇的勝利を収めた川崎は、降格圏の18位ジュビロ磐田と勝ち点差5の状態で名古屋のホームに乗り込んだ。
序盤は川崎がボールを握るも、ハイプレスと守備時に5バックになるハイブリットの名古屋に手を焼き、中央のFW山田新やMF遠野大弥が中央でボールを収め展開するという策で打開を試みた。
しかし中央のデュエルで勝てなくなると、相手ブロックの外を回してからのクロスや、前線の選手は前半からポジションチェンジをするなど打開策を探っていたが、ゴール前にはなかなか合わず、徐々にリズムを失っていった。
試合後の会見で鬼木監督は「中の人は多かったが、動けばスペースができる。もっとシンプルなクロスで中に人数をかけるとか、相手のボックス内で人に当てて入って行くとかいろいろ組み合わせていくと常々言ってますし、クロスにしても中に人数をかけるとか、クロスの質が悪いわけではないんだけど判断の部分が少し曖昧だった。ボールを握るにしても逃げのパスではなく前進しようと話はしていたが、そこの部分で前進しきれなかった」と、ボールを握っていても攻めあぐねたチームの課題を指摘した。
新加入MF河原「試合中からやりたかった」
今夏サガン鳥栖から加入したMF河原は前節の古巣・鳥栖戦に続いてスタメンフル出場となったなか、昨季J1初挑戦だったにもかかわらず走行距離でリーグ1位の記録を叩き出しただけあり、ルーズボールや相手のカウンター場面ではチャンスの芽を摘むなど、移籍後3戦目ながらも存在感は圧倒的だった。さらに攻撃の場面でもボランチとしてブロックを敷く相手のライン間で顔を出すなど、積極的に攻め手を探していた。
それでも試合後の取材では「試合中にもいろいろと試して、試合後にもああしたほうが良かったよねと話があったので、それを試合中からやりたかった。もし同じようにブロックを敷く相手と対戦する場面があった際の解決策が見つかったのは収穫かなと思います」と、具体的には明かさなかったものの、課題を見つけつつも手応えは感じていたようだ。
さらに「ボールを動かして相手を動かすという狙いはあった。外をシンプルに使いたかったが、相手も僕たちが押し込んだ時はブロックを敷いていて、中はだいぶ閉じられていたんで、もう少しテンポを上げて横に揺さぶるか、当てて入ってを繰り返してやっていくしかなかった」と相手のブロックを崩す策に悩まされていたことに言及した。
前節の鳥栖戦では3得点奪ったものの、直近の公式戦8試合(雷雨で中止&再試合となった第28節浦和レッズ戦は除く)で複数得点が2試合と攻撃が鳴りを潜めている印象も漂う川崎だけに、新加入ながらチームの心臓を担う河原への期待も高まるばかりだ。
次節は中4日でホームにアルビレックス新潟を迎え撃つ。試合数にばらつきがあり暫定ではあるが、降格圏と勝ち点差5の川崎は危険水域から脱出することができるのか、注目が集まる。
(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)