出場停止明けのレッチェ戦でスタメン復帰

　イタリア1部パルマに所属する日本代表GK鈴木彩艶は、現地時間9月21日のセリエA第5節レッチェ戦にフル出場。両者が退場者を出す出入りの激しい展開だったが、2-2で引き分けたゲームを最後までプレーした。イタリアメディアでは、失点の責任を問われるようなシュートではなかったとされた。

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　鈴木はセリエAデビューとなった初戦のフィオレンティーナ戦、第2戦の名門ACミラン戦と、ミスもあったが好プレーを連発して高い評価を得ていた。第3節ナポリ戦も好セーブを見せていたが、後半30分に最終ライン背後に抜けてきたボールへ飛び出すとワンバウンドで合わせボレーキックでクリアしたものの、そのまま足が相手選手に当たってしまう。主審はこのプレーで鈴木にイエローカードを提示し、後半18分に遅延行為で1枚目を受けていたことから退場処分になってしまった。

　これにより第4節ウディネーゼ戦が出場停止になっていた鈴木だが、この第5節ではスタメン復帰。J1アビスパ福岡でも指揮を執っていたことのあるファビオ・ペッキア監督からの信頼を感じさせた。

　そのなかで迎えたゲームは前半32分にGKと1対1の状況を作られ失点。後半開始早々にボールのないところでの乱暴な行為でレッチェが退場者を出したが、カウンターを受けた場面でパルマは決定機阻止（DOGSO）での退場者を出し、10人対10人の戦いに戻ってしまう。さらに、このファウルで与えたフリーキック（FK）を直接狙われると、セーブしようと飛んだ鈴木の直前で味方がボールに触ってコースが変わって失点になってしまった。

　それでも鈴木は2点ビハインドの後半アディショナルタイム突入直後に、カウンターから完全に1対1になってしまった場面をファインセーブ。そこから味方が反撃して1点を返すと、ほぼラストプレーのコーナーキックでは鈴木も攻撃参加。1つ目のクロスはゴールにならなかったが、二次攻撃から劇的な同点ゴールが決まり、引き分けた。

　イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」では鈴木を2失点ながら及第点の「6点」として、「1点目についてはできることはほとんどなく、2点目はディフレクションによって邪魔をされた」と評価された。また、サッカー専門メディア「トゥットメルカート・コム」も「6点」で、「2失点にできることはなかった」とシンプルな評価だった。