埼スタ帰還も…「静かすぎる」 3765日ぶり古巣ピッチに違和感、熱狂サポ前に「不甲斐ない」
浦和復帰のMF原口元気、FC東京戦で3765日ぶり埼スタでプレー
浦和レッズのMF原口元気は9月21日のリーグ第31節のFC東京戦に途中出場。0-2のビハインドを背負った後半16分から出場し、埼玉スタジアムでは3765日ぶりのプレーとなったが反撃ゴールにつなげることはできず。試合後にはチームについて「全体的に静か。ホームだし、もっと情熱的にやりたい」と、メンタリティーの部分に言及した。
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原口は浦和の下部組織から育ちトップチームへと昇格し、2014年6月1日に埼玉スタジアムで行われたヤマザキナビスコ杯(現ルヴァン杯)の名古屋グランパス戦を最後にドイツ移籍した。それから約10年が経ち浦和への復帰が決まると、前節のガンバ大阪戦で復帰後の初出場。そして、このFC東京戦で3765日ぶりにホームスタジアムへ戻ってきた。
しかし、試合展開は前半の内にオウンゴールとPKで失点する苦しいものだった。マチェイ・スコルジャ監督は後半16分に2枚替え。その一角が原口だった。トップ下に入ったが、そこからパスを求めて動き回ってしまうことで、かえってボールが入ってこない悪循環にもなった。自身が「焦れてうしろに下がり始めてしまった」と話した状況のなかで、スコルジャ監督は原口をボランチに変更。そこからはサイドを変える鋭いボールも出していたが、ゴールに迫る部分では整理された崩しも、ある種の強引さも不足した。
原口は「あの2失点が重かったのは正直あるのかなと思うけど、ホームゲームでこれだけたくさんのサポーターが来てあの雰囲気を作ってくれるなかで、あまりにもパワーがないと思った。勇気もちょっと足りなかった」と話す。そして「1つの球際を取っても、ハメにいってハマらないのは強度もコミュニケーションもあると思うけど、もっと誰かが引っ張らないと。ガンバ戦のように勝っていて、目の前に勝利があるとか頑張れば何かを掴める時は、みんな頑張れる。苦しい時に何かを出せるかが非常に大事だと思う」と話した。
原口は試合前の時点からベンチ前でピッチに立つ選手に声を掛け、2失点後の前半途中もベンチの横に出て鼓舞するような振る舞いを見せていた。そうした理由について「試合前も静かだった。全体的に静か。ホームゲームなので、もっと情熱的にプレーしたい」として、「ホームで0-2で負けるのも不甲斐ないけど、その後のリアクションも含めて静かすぎる」と、チームの空気感について言及した。
マチェイ・スコルジャ監督はFC東京戦に向けた記者会見で「元気と信号待ちで並んだら、彼は私に負けないように先に加速していくだろう。そういう、勝とうという姿勢をロッカールーム中に伝染させてくれればと思う」と話していたが、それが実感されるゲームになったという面もあったようだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)