遠藤に逆風? リバプール監督が明かす”クロップ起用法との違い”「我々が好きなのはビルドアップ」
リバプールはミランに3-1で勝利
イングランド1部リバプールは現地時間9月17日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第1節でイタリア1部ACミランと対戦し、敵地で3-1で勝利を収めた。開始早々に先制点を献上したものの、その後はアウェーながらミランを圧倒する内容でスコア以上の戦いぶりを示した。一方、日本代表MF遠藤航はこの日もわずかな出場時間に終わったなか、アルネ・スロット監督は試合後、中盤の構成について前任のユルゲン・クロップ監督との違いについて言及し、自身の起用法の方針を明かしている。
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2年ぶりにCLの舞台に帰ってきたリバプールは前半3分、相手FWクリスティアン・プリシッチに先制点を奪われる展開となったが、同23分にDFイブラヒマ・コナテ、同41分にDFフィルジル・ファン・ダイクがコーナーキック(CK)からヘディング弾を叩き込み、前半で逆転に成功。後半22分には左サイドを突破したFWコーディ・ガクポのクロスをMFドミニク・ソボスライが押し込んで追加点を決め、そのまま3-1で終了した。FWモハメド・サラーが2度にわたるクロスバー直撃のシュートを放つなど、失点場面以外はリバプールが試合の主導権を握り、スコア以上に差のついた試合となった。
とりわけMFライアン・フラーフェンベルフがこの日も中盤を支配するパフォーマンスを披露し、現地メディア「This is Anfield」は10点満点の採点で、フラーフェンベルフに「9点」の最高評価を付けている。3日前に行われたプレミアリーグ第4節ノッティンガム・フォレスト戦を0-1で落としたが、そのなかでもフラーフェンベルフは攻守にわたり際立ったプレーで孤軍奮闘のプレーを見せており、今や新体制で最も不可欠な存在にまで飛躍を遂げている。
一方、ノッティンガム戦でも出番なく終わった遠藤は、ミラン戦も後半アディショナルタイムからの出場にとどまった。過密日程ながらローテーションを組まなかった采配を受け、英紙「リバプール・エコー」はミラン戦後のスロット監督のコメントを紹介。「スロット監督は、前任のクロップ監督の中盤における起用法の違いについて語っている」と、中盤構成における方針に注目している。
「中盤の基準は、エネルギーと球際のクオリティーの組み合わせで考えている。近年において、最も成功したリバプールでは、中盤の3枚に、『動物的』もしくは『猟犬』のような、いわば非常に勤勉に走り回る選手を選出していたと思う。我々も高い位置からプレスをかけ、積極的に攻めるプレーを好むので、そういったプレーを見たい。一方で、我々が好きなのは、うしろからビルドアップし、今日のようにチャンスを作っていくプレーだ。今日がまさにそうだった」
ユルゲン・クロップ体制では、前線の3枚だけで得点を奪い切れる強烈なアタッカー陣を揃え、中盤には献身的に縦横無尽に走り回るハードワーカーを配置し、CLやプレミアリーグでトロフィーを手にした。一方、現在のリバプールには当初のような破壊力は備わっていないなか、スロット監督は中盤で試合を支配するチーム作りに着手しており、実際にポゼッションの質は明確に向上した。指揮官が交代してから冷遇状態にある遠藤だが、やはり攻撃面でのアピールが不可欠のようだ。