原口流の“年下育成術”とは?「頭ごなしではなく」 入場券の売上も2倍、すでに効果抜群
G大阪戦で1-0の勝利…原口元気が復帰で好スタート
浦和レッズは9月17日に公開トレーニングを実施。約10年ぶりの浦和復帰となったMF原口元気も汗を流したが、マチェイ・スコルジャ監督への交代も合わせピリッとした空気感が出る場面が見られた。原口は「いっぱい話すこと」を大切にしているとした。
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浦和はペア・マティアス・ヘグモ監督が率いてシーズンがスタートしていたが、成績が思うように伸びずに8月末に解任を決断。昨季チームを率いたものの退任していたマチェイ・スコルジャ氏が新監督として復帰し、7日のトレーニングから指揮を執った。そして、同じタイミングで原口は2014年6月にドイツ移籍してから10年ぶりに下部組織から育った古巣へと復帰していた。
新体制の初戦となった9月14日のガンバ大阪戦に1-0の勝利を収めた浦和だが、そこに向けてのトレーニングはすべてが非公開だった。それだけにスコルジャ監督への交代後としても、原口の復帰後としても初の公開練習にサポーターも多く来場した。
その中でも原口はウォーミングアップのニュアンスもあるパスをつなぐメニューでも「しっかりやろう」と周囲に声を掛け、スピードのあるボールを入れるなど自然と引き締める行動もあった。自然と出る周囲への影響力があり、G大阪戦ではラスト15分ほどの出場で逃げ切りに貢献したが「試合をクローズするために(浦和に)帰ってきたわけじゃないけど、コンディション的にもまだ90分は難しかった。そういうところ(勝ち切る部分)が足りないという話もあった中で、90分出ていてもああいう仕事をしたい」と、話している。
また、年下の選手が増えている中に戻ってきたこともあり、そこでの関係性を作る点では「まずはいっぱい話すこと。こうした方がいいと言うよりも、まずはどう思っているかを聞く。頭ごなしではなく、話すことから始めている」と、ドイツで10シーズンプレーしてきた経験を少しずつチームに伝えている。
G大阪戦の途中出場がそうだったように、現時点でのメインはボランチになるが、それはスコルジャ監督との面談のうえで選手編成を見た時に手薄なポジションということもあり、リクエストを受けたものだという。そして、コンディションについても「8割くらいは」と話し、スタメン出場にも意欲を見せた。
浦和の次戦は21日にホームでFC東京を迎え撃つ。浦和のスタッフによると、すでにチケットの総発券数は4万枚を超え、先週末のチケット売り上げも前週比で約2倍と、勝利と原口効果は両面が出ている。
出場すれば浦和の選手として3765日ぶりに埼玉スタジアムのピッチに立つことになる原口は、「まずはチームが2連勝して、マチェイさんの完璧なスタートを切ること。(埼スタの)一緒に戦う雰囲気も楽しみにしている」と、浦和サポーターで埋まるホームへの帰還を見据えた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)