海外脱帽…森保Jは「年内にW杯行き手にする」 アジア震撼、最終予選で「余裕があった」【コラム】

敵地でも攻撃陣が爆発した日本代表【写真:Getty Images】
敵地でも攻撃陣が爆発した日本代表【写真:Getty Images】

W杯最終予選の第2戦でバーレーンに5-0大勝、英記者が戦いぶりを総括

 森保一監督率いる日本代表は現地時間9月10日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第2戦でバーレーンと敵地で対戦し、5-0で快勝を収めた。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏がこの試合を総括し、対戦国との実力差に脱帽の声を上げている。

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 日本がまたもやり遂げた。このままいけば、サムライブルーは11月末にはワールドカップ(W杯)への出場を決めていることだろう。

 暑さと湿気の厳しいコンディションだったが、結果的には木曜日の中国戦と同様に、森保ジャパンがバーレーンに圧勝を収めた。

 日本のパーレーン戦の勝利は珍しいものではない。直近の勝利は今年1月のアジアカップだった。しかし、ドラガン・タラジッチのチームはゴールドコーストでオーストラリアを撃破するなど、サムライブルーとの試合に自信を持って臨んでいた。

 しかし、日本も自分たちの勝利によって勢いに乗っており、3-4-3システムへの自信も深めている。スタメンの11人だけでなく、ベンチも含めた強力な戦力を誇るチームが勝つのは必然だった。

 正直なところ、前半37分までスコアが動かなかったといっても、争いが拮抗していたわけではない。三笘薫の絶妙なクロスに堂安律が合わせたシュートがポストを叩いたシーンは運がホームチームの味方をしていた。

 コンディションの影響によって両チームともに前半の45分間は動きがスローだったが、ハーフタイムの時点で日本が70%以上のポゼッションを誇っていた。試合の立ち上がりはどちらもチャンスは少なく、平凡なものだった。

 しかし、日本がペースを上げたことで両チームの違いは明確となった。遠藤航が鋭いパスを鎌田大地へ送り、日本はPKを獲得した。上田綺世は顔にレーザーを当てられながらもこのPKを冷静に沈めた。

 後半の頭からは伊東純也が投入された。これは森保ジャパンのタレントの豊富さを強調するものだった。途中交代で出てきた際の伊東のスピードは、相手の強固な守備をこじ開けるうえで重要な要素となる。

 実際、伊東はバーレーンの守備を混乱させ、パスを受けた上田が質の高いフィニッシュでリードをさらに広げた。日本は自信を持ってさらに攻勢を仕掛けることができた。

 守田英正の立て続けの得点は日本の正確さによって生まれたものだ。最初のゴールは際立っていた上田との見事なワンツーから生まれ、2点目は三笘が左サイドで素晴らしいプレーを見せたあと、クロスを押し込むだけだった。

 小川航基が5点目を決めたあとも、日本にはさらに得点を重ねる余裕があった。両チームの間にある実力差は歴然だった。

 日本はこれで勝点を「6」に伸ばし、グループCで最も近いライバルにすでに2ポイントの差をつけることに成功。早期のW杯出場権獲得を目指している。この調子であれば、年内にはW杯行きのチケットを手にすることになるだろう。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)

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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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