森保監督“勝負師”に変わった…選手も驚き「相当な自信」 サプライズ采配の妙
森保監督は2戦連続で3バックを起用した
森保一監督率いる日本代表は9月10日、アウェーで北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でバーレーンと対戦し、5-0の勝利を収めた。7-0で圧勝した中国戦に続いて連勝スタート。森保監督は2戦連続で超攻撃的な3バックを採用し、采配が見事にハマった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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スターティングメンバ―を見て驚きがあった。中国戦、森保監督は6月シリーズに「オプション」として臨んでいた両翼が攻撃的な3バックで頭から臨んだ。6月時点ではあくまで4バックが「軸」と話していたが、中国戦、バーレーン戦の2試合を経てアジアに対してはこれから3バックが「軸」になるだろう。
サプライズ采配。2大会連続で最終予選を黒星でスタートさせていた日本代表にとって3度目はないという状況だったため、その“トライ”は多くの驚きを与えた。MF堂安律は「予想外れていました?」とニヤニヤ。3バックでいくと伝えられた時は「選手としては『そうか…それで行くんか』ってサプライズよりも『こっちのほうが確かに良さそうだな』っていう感覚は正直ありました」という反応だったという。
「森保さんの腕というか、そこを信頼して。いくら選手がその能力があるとはいえ、最終予選で少し緊張感あるなか、プラス4年前僕たちは立ち上がり、初戦(オマーンに敗れて)失敗しているなかで、それ(3バック)をチャレンジできるというのは森保さんの本当の相当な自信というか。本当に監督が一番根性あるなって思うぐらい(笑)。それをできるので」(堂安)
久保はバーレーン戦前に「僕の勝手なこれも予想になっちゃいますけど、このまま何かハプニングが起きない限りは3バックでやるんじゃないすかね。そんな気は個人的にはしています」と、話していた。
勝ちに行った結果が2戦連続での3バック起用だった。森保監督の“勝負師”ぶりが見られた。第1次政権では堅実な采配が多かった指揮官だが、交代策を含めて積極的な姿勢だった。
たとえば、右ウイングバックは2戦連続で堂安が先発して、途中からMF伊東純也が出場。やはり、献身的な堂安に苦労し、疲労が溜まって来たころに出てくる伊東は相手の守備陣にとってかなり厄介だ。中国戦のように久保と堂安がポジションを自在に入れ替わりながらつかみどころを見つけられずいたなかで、伊東が出場して縦突破する。実際、伊東は短い出場時間で2戦合計1ゴール3アシストと相手にトドメを刺す役割を果たしていた。
選手層の厚さが出た森保ジャパン。10月、11月シリーズと続くが最終予選に臨みながら新たな挑戦が見られるという1段階フェーズを上ったチームの進化が見られそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)