J3降格の危機に緊急声明…「普通なら解任」 揺れるJ2大分、ラスト8への決断を「支持します」

大分を率いる片野坂知宏監督【写真:高橋 学】
大分を率いる片野坂知宏監督【写真:高橋 学】

直近のリーグ戦成績を受けて緊急声明を発表

 J2大分トリニータは9月9日、直近のリーグ戦成績を受けて緊急声明を発表。小澤正風・代表取締役社長の署名入りで、残り8試合を現体制で戦い抜く意向を示した。7日のモンテディオ山形戦ではサポーターから怒りの横断幕が掲出されるなど不穏ムードに包まれるも、ファンからは「監督続投、支持します」「早く聞きたかったです!」と安堵の声が広がった。

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 片野坂知宏監督が3年ぶりに復帰した今季の大分は、前半戦を11位でターン。後半戦に入ると徐々に成績が下降線を辿り、直近10試合ではわずか2勝(2分6敗)止まりに。7日にホームで行われた山形戦を0-3で落とし、現在16位に低迷。J3降格圏の18位栃木SCと勝ち点6差となっている。

 山形戦ではスタンドから「社長出てこい」と書かれた横断幕も掲出され、SNS上では監督責任を問う声も。そんななかで「クラブとしては、残り8試合を片野坂監督体制のもと、選手・スタッフ・フロント一同が団結し、大分トリニータのフィロソフィーである、『諦めない、一体感、アグレッシブ、ハードワーク』を改めて全員が心に刻み、必ずJ2に残留するという強い覚悟をもって戦い抜く所存です」との声明が発表された。

 苦境に瀕するものの、かつてチームをJ3からJ1まで引き上げた片野坂監督の功績はファンの中には根強く残る。そのためSNS上では「監督続投、支持します」「普通の監督なら解任されているはずだが、サポーターやスポンサーからの指示が高い片野坂監督を解任するのは悪手」「片さん残留でひとまず安心」「早く聞きたかったです!」といった賛成派の声が多数寄せられた。

 クラブは「この様な状況であっても、大分トリニータに対し温かい応援をしてくださっている皆様には改めて御礼申し上げます。引き続き、ホームゲーム・アウェーゲーム共に大分トリニータの監督、選手、スタッフへの温かいご声援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます」とさらなる後押しを求め、J2残留へまい進することを誓った。

 J2で一桁順位(22年:5位、23年:9位)をキープしてきたここ2年の成績から一転、片野坂体制で思わぬ低迷を強いられた大分はラスト8試合、一丸となって挽回を期す。

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