森保Jに帰ってきた「大事なピース」 伊東純也の復帰に代表OB太鼓判「まだ3年はバリバリできる」【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】復帰戦で1得点2アシストを記録「また輝きを放ってほしい」
森保一監督率いる日本代表は、9月5日に行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選初戦で中国に7-0で大勝した。7か月ぶりに代表復帰したMF伊東純也(スタッド・ランス)が後半途中出場から10か月ぶりの復帰弾を決め、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「伊東は森保ジャパンにとって大事なピース」と語っている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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伊東は今年1~2月にカタールで開催されたアジアカップ期間中に、一部週刊誌報道を理由に代表を離脱。3月、6月の代表活動は招集外となっていたなかで、アジア最終予選の中国戦(埼玉)、バーレーン戦(リファー)に向けたメンバー27人に選ばれ、7か月ぶりに代表復帰した。
埼玉スタジアムで行われた中国戦ではベンチスタートとなったなか、MF遠藤航(リバプール)、MF三笘薫(ブライトン)、MF南野拓実(ASモナコ)のゴールで4-0とリードした後半18分から途中出場。同32分、ペナルティーエリア内右でボールを受けると左足を振り抜き、相手に当たったシュートがゴールに吸い込まれてチーム5点目をマークした。
日本代表でのゴールは、2023年10月17日に行われたチュニジア代表とのキリンチャレンジカップ以来、10か月ぶり(324日ぶり)となり、通算14ゴール目。そして後半42分に右サイドからの鋭いクロスでFW前田大然のゴールをアシストすると、同アディショナルタイムにもMF久保建英のゴールをお膳立てして、27分間のプレーで1得点2アシストを叩き出した。
日本代表OB栗原氏は、ボール支配率72.7%、シュート15本と中国を圧倒した日本の戦いぶりについて、「今日は縦の突破よりも久保、堂安、三笘がカットインしてきて、2枚来たところを素早いパス回しで崩すなど、バイタルエリアを上手く使っていました。守備も(ボールを)取られたらすぐに切り替えてファーストディフェンダー、セカンドディフェンダーで挟み込んでいて、中国がフリーで前を向いてボールを持つ場面がほぼなかった。さすがに中国に勝ち目はなかったと思います」と高く評価した。
そのなかで、代表復帰した伊東に関しても、「森保ジャパンにとって大事なピース」だと語る。
「伊東は森保ジャパンにおける貢献度で言えばトップレベル。帰ってきたのは心強いし、伊東がいない間にチームとしての上積みもできた。伊東は復帰戦で結果を出して、第2のスタートを切った感じだと思います。31歳と年齢的にもまだ3年はバリバリできる。代表から離れた期間、つらかったはず。また輝きを放って鬱憤を晴らしてほしい」
日本が8大会連続のW杯出場を目指すうえで、伊東は大きな力となるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。