ACL3試合のデータに見る日本勢の長所と短所 鹿島、浦和、川崎、G大阪の新スタイルとは?
鹿島は守備の安定感が光り、敵陣深くまで侵入して攻撃を完結
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は14日までのゲームでグループステージ全6試合のうち、半数となる3試合を消化した。4チームが出場している日本勢の戦いぶりを大会公式サイトが公開しているデータで振り返ると、各チームの長所と短所が浮かび上がる。
前半3試合で合格点以上の結果と言えるのは、ともに2勝1敗の鹿島アントラーズと浦和レッズだろう。両者は開幕を3日前に控えた2月18日にゼロックス杯を戦うという過密日程を強いられながら、それぞれ勝ち越した。ホーム2試合を勝利してE組首位の鹿島と、アウェー2試合が組み込まれながらF組2位の浦和は、昨季にJリーグの頂点を争った2強として日本勢を代表する活躍を見せている。
鹿島の武器は守備力にあることが3試合2失点というデータからも浮かび上がる。ホーム2試合をともに無失点で勝利したが、なかでもタックル成功率75%というデータが際立つ。ボールを奪えそうな場面で奪い切る能力を見せていると言えるだろう。3試合フル出場のMFレオ・シルバはタックル成功率が85%を超え、3戦ともスタメン出場の日本代表MF永木亮太と2人で14のインターセプトを記録。ダブルボランチの安定感が鹿島のバランスの良さを支えているという見方もできる。
鹿島の平均ポゼッションは浦和と並んで最少の53%だが、シュート数は出場32チーム中でも3位となる53本。CKも最多タイの22本と、敵陣深くまで進めて完結する攻撃が逆襲の芽を摘むことにもつながっていると考えられる。