吉田が真夏の豪州での戦いを制すために省エネサッカーを提言

相手を走らせ、無駄を省くことが理想

 

 日本代表のDF吉田麻也(サウサンプトン)は8日、パレスチナ戦(12日・メルボルン)から始まるアジアカップオーストラリア大会開幕に向けて真夏の戦いを制すため、省エネサッカーを提言した。

 日本や、海外組がプレーしている欧州は真冬。その正反対の気候の中で、いかに戦うか。日中に行われた4日のオークランド・シティとの練習試合では、気温は30度を超えていた。吉田は言う。

「とにかくボールを回して、相手を走らせる。ミスを減らす。無駄に走る量を減らすこと。それが理想」

 パレスチナ戦のキックオフ時間は夕方6時で気温が下がる可能性 もあるが、それでも寒暖差からスタミナを消耗する可能性もある。だからこそ、ポゼッションを高め、相手を走らせることが肝要となるという吉田の主張は正攻法だ。だが、未知なるパレスチナの猛攻を許す可能性もある。
「大会ではそれができない時間帯もあるし、踏ん張らなければいけない時間も出てくる。理想を持ちながら現実的に戦う。そういう覚悟をしっかり持たないと、そういう状況に陥った時に苦しくなる」
 想定外のリスクにも目配せを欠かせない。カウンターの打ち合いとなる消耗戦の可能性もあるが、その場合は、歯を食いしばって肉弾戦を挑むしなかい。プレミア4位サウサンプトンと3年契約延長で合意に達した充実の男は、過酷な英国サッカーでもまれ、成長した姿をオーストラ リアの大地に刻み付ける。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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