伊東純也の復帰は「ジャパンツアー」が決め手 森保監督が決断の理由を説明「落ち着いて活動できると判断」
日本代表最終予選のメンバー発表
森保一監督率いる日本代表は8月29日、千葉県内で2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で戦う9月の中国戦戦(5日=埼玉)、バーレーン戦(11日=リファー)に向けたメンバーを発表した。今年1、2月のアジアカップで離脱したMF伊東純也(スタッド・ランス)が約7か月ぶりに代表復帰を果たした。千葉県内で行われた会見では森保一監督がその選出理由を説明した。
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伊東はアジア杯バーレーン戦が行われた1月31日に準強制性交等罪などで刑事告訴が報じられ、大会期間中に逆告訴。現地カタールではJFAの対応も二転三転して最終的に2月2日、離脱が決定した。
3月シリーズには国内組で臨むE-1選手権、東京五輪世代が中心として臨んだ2019年のコパ・アメリカ、2試合で大きくメンバーを変更した同年11月ベネズエラ戦を除くと、“フル代表”では同年3月以来“5年ぶり”の選外となった。森保監督は「彼を守るために招集しなかった。という判断を私たち自身しました。彼の今置かれている状況、フランスリーグも見ていて、我々も彼のパフォーマンスと状況踏まえたうえで招集は可能だと思っていたし、したいと思っていた」と発言していた。
すでにアジア最終予選への突破が決定していた6月シリーズの2次予選でも引き続き選外に。指揮官は「結論からいうと、3月の状況から変わらずということと、3月と同じで彼を守るため、彼のために招集を今回もしなかった」と説明した。
今回招集の決断を下した森保監督はその理由が7月に行われた所属のスタッド・ランスが行ったジャパンツアーにあったと明かした。
「説明を細かくすると、この一問だけで終わってしまうほどのもかもしれない。先ほど山本ダイレクターからもあった通り、これまで招集するかどうかは、招集できるということで協会からも言われていたし考えた。色々と考えたが、彼を守ると話させてもらった。まずは彼が落ち着いて日本代表の選手としてサッカーに向き合ってプレーできるか、チーム全体として落ち着いて活動していけるかと考えた時に、これまでは疑問が残っているところがあった。今回の招集の1つ大きなポイントとして、彼がスタッド・ランスの一員としてジャパンツアーに臨んだ時に、多くのサポーター、日本の皆さんに温かく彼を見守る環境があることで、私自身も落ち着いて活動できると判断させてもらった。メディアの皆さんにも、彼が今、思い切ってプレーできるという環境づくりをしてくださったことにも感謝申し上げたい。これから彼は日本のためにプレーしてくれると思うので見守っていただければ。また、議論の時にはコミュニケーション取って考えたい」
所属のスタッド・ランスでは変わらずプレーしていた伊東は7月に日本で行われた4試合のプレシーズンマッチにすべて出場。最後のヴィッセル神戸戦では日本代表への思いを問われて「変わらない」と話していた。8月には伊東の不起訴が決定した。MF三笘薫も7か月ぶりに復帰しており、日本の最大の武器である“両槍”が揃う。
◆伊東純也の日本代表離脱・復帰経緯◆
2月 性加害と刑事告訴の週刊誌報道でアジア杯を途中離脱
3月 森保監督「彼を守るため」に招集外
6月 3月の「状況から変わらず」引き続きメンバー外に
7月 スタッド・ランスのジャパンツアーに参加 日本で試合に出場
8月 不起訴が決定
(FOOTBALL ZONE編集部)