浦和が切望「一刻も早く」 スコルジャ前体制から陣容入れ替えも…合流まで「通常ならば2、3週間」
堀之内聖SDが取材で明かす
浦和レッズは8月28日に堀之内聖スポーツ・ダイレクター(SD)が取材対応し、ペア・マティアス・ヘグモ監督の契約解除とマチェイ・スコルジャ監督の就任についての経緯を説明した。昨季に指揮を執ったスコルジャ監督の“復帰”について堀之内SDは「昨年の1年間を過ごした中での信頼が大きかった」と理由を話した。
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浦和は27日にヘグモ監督との契約解除を発表。堀之内SDは「更迭」という表現で、クラブによる決断であることを明らかにした。そして、昨季に指揮を執りJ1最少失点の堅実なチームを作ったスコルジャ氏が新監督として約9か月ぶりに復帰することが発表されている。
堀之内SDは監督人事について「選手のスカウティングと同様、ウインドーの時期に関係なく常にリストアップしていて、一択だったわけではない」としたものの、「昨年の1年間を過ごした中での信頼が大きかった」と話す。そして、スコルジャ氏との交渉開始時期について「数週間前」と話し、監督交代について具体的な検討が行われたタイミングを示唆した。
昨季の浦和は堅守が際立った一方で、得点力不足も目立った。それが「人生において仕事と家族の優先順位を変えるべき時」として昨季限りで辞任したスコルジャ氏の後任としてヘグモ氏を招聘し、攻撃力のアップを目論んだ理由にもなった。そのスコルジャ氏に再びチームを託す理由について堀之内SDは、昨季が「イレギュラーなシーズン」だったとして、守備的なサッカーを目指すわけではないと話している。
「(昨年は)5月にACL(AFCチャンピオンズリーグ)の決勝があり、そこをターゲットにした時に前年(2022年、リカルド・ロドリゲス監督)のサッカーを一気に変えるのではなく、いいところを生かして戦うということが話し合いの中にあった。(スコルジャ氏が浦和の前に率いた)レフ・ポズナンのサッカーはより攻撃的で得点も取るもの。彼が本来志向しているサッカーは、浦和のフットボール本部(強化部門)が志向しているものと一致していると考えている」
昨季から浦和はオフシーズン中にDF明本考浩、DF荻原拓也が海外移籍。夏のウインドーまでにDF酒井宏樹、DFアレクサンダー・ショルツ、MF岩尾憲、MF伊藤敦樹が移籍により退団と陣容が大きく入れ替わっている。その状況下で堀之内SDはスコルジャ氏と「選手が代わっていることへのコメントはないが、今いる選手の特徴などはヒアリングがある」と先を見据えた話をしていると話した。
スコルジャ氏はビザの発給が終わり次第、浦和に合流することになる。浦和の広報部からは「通常ならば2、3週間だが、その時の状況にもよるもの」と説明もあったが、堀之内SDは「コントロールできないものだが、一刻も早くとは思っている」と来日を心待ちにしている心情を話していた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)