酷似シーンで一発退場とカードなしの「なぜ」 ハンドシーンで日本代表OB指摘「基準が曖昧」
東京Vの綱島がVAR介入によりハンド判定でPK献上
東京ヴェルディは8月25日、J1リーグ第28節鹿島アントラーズ戦で2-1と勝利した。試合終盤、DF綱島悠斗が相手のシュートを右肩から腕の付近で防いだプレーがビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入でPK判定となったが、警告などカードが提示されなかったことを含めて反響を呼んでおり、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「基準が曖昧」との見解を述べている。
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激しい球際の攻防が繰り広げられた一戦は、後半18分に綱島が勢いに乗ったドリブル突破からペナルティーエリア内のFW山見大登に見事なパスを通して先制点をお膳立て。東京Vにとっては、山見の一撃がJ1通算800ゴール目となった。
東京Vは後半30分にMF齋藤功佑のシュートがこぼれたところを山見が押し込んでこの日2点目を奪い、リードを広げた。
2-0で迎えた後半41分、鹿島MF藤井智也がペナルティーエリア内左から右足シュート。これをペナルティーエリア内の綱島が右肩から腕の付近で弾き、ゴールを阻止した。
このプレーに対してVARが介入し、ハンドの可能性をチェック。笠原寛貴主審は時間をかけてオンフィールドレビューを行い、綱島にハンドがあったとして、鹿島にPKを与えた。
ハンド判定に加え、決定的と思われたシーンを反則で阻止したにもかかわらず、綱島にはレッドカードも、イエローカードも提示されなかったことが反響を呼び、なかには、2023年のJ1第2節鹿島×川崎フロンターレ戦でMF荒木遼太郎(現FC東京)がゴール前でボールを肩に当ててコースを変え、VAR介入を経て一発退場となった例と比較する声も多く上がった。
日本代表OB栗原氏は、「正直、荒木のシチュエーションと似た状況だと思います。綱島も腕を広げてしまっているのでハンドを取られても文句は言えないかもしれません。ただ、荒木がレッドカードで、今回はノーカードというのは、別の試合とはいえそのへんの基準が曖昧だと感じます」と指摘していた。