聞こえる最下位の足音…6戦勝ちなし降格圏で“泥沼” 掴めぬ「きっかけ」にベテランGK訴え
19位鳥栖は厳しい現況…打破するためには
サガン鳥栖は8月25日、J1リーグ第28節でヴィッセル神戸と対戦して0-2で敗れた。6試合勝ちなし(1分5敗)で最下位のコンサドーレ札幌と勝ち点2差に。どん底のチームに必要なものは何か、GK朴一圭が熱弁した。
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きっかけの糸口を掴めなかった。前半33分、相手のFW武藤嘉紀に左サイドを突破されてクロスを上げられるとFW宮代大聖に直接合わせられ、失点。敵地で絶対にとりたかった先制点を与えてしまった。前節、最下位の札幌に3-5で敗れ、浮上のチャンスを掴みたかったが、なかなか反撃できず。後半20分から今夏加入したMF清武弘嗣が途中出場して、ゲームを組み立てたが、ゴールを奪うには至らなかった。
8月9日に川井健太前監督が契約解除となり、木谷公亮テクニカルダイレクターが新監督に就任。初戦の浦和レッズ戦は引き分けたものの、これで2連敗となった。朴は厳しい残留争いで浮上できずにいる現状を冷静に分析した。
「監督も変わって、やるサッカーも少し現実路線に走って、勝ち点をしっかり取るためのサッカーをしている。ロングボールもかなり少なくなりましたし、本来自分たちがこの2年半、積み上げてきたものを、正直言って捨てて今やっている。なかなかそのきっかけ作りは本当に自分もやりながらこれだけ難しいんだな、と。分かっているんですけど、掴み切れない」
その理由として挙げられるのが主体性。若手も多くいるなかで、残留争いの最中、現状を打破しようと自ら動き続けるのは難しい。
「やっぱり自分の判断で今プレーしている選手が少ないのかな。サッカーをいろいろと整理はしてもらっているけど、シチュエーションが来たときに判断なしにプレーを選択しているような状況が続いているなという感覚が僕の中である。やっぱり若い選手たちは怖いし、だけど勝ちたい。僕たちからするとやっぱりリスクをちょっとでも持ってやっていかないと、絶対勝つことができない。無理。若い子たちが伸び伸びプレーできる環境を作り出すのがベテランの仕事だと思います。キヨ(清武)が入ってやっぱり流れも変わりましたし」
悲観するだけでは前に進めない。45歳の木谷監督も初めて監督を務めている。選手間ミーティングは川井前監督時代に1度やっただけだといい、「こういう状況では必要になってくるかもしれない。選手の考えもまとめて監督に伝えるということが監督の助けになる。状況を見てやれればなと思っています」と、朴は答えた。
次節は同じく残留争いを強いられている17位の湘南。次こそ「きっかけ」を掴むために。一丸となって戦わなければいけない。