危機迫る3連敗…監督「私の責任」と選手擁護 宿敵“ダービー戦”目前で「苦しい状況」
C大阪が横浜FMに4失点完敗、G大阪との大阪ダービー前に3連敗
セレッソ大阪は8月24日に行われたJ1リーグ第28節で横浜F・マリノスと対戦し、0-4で敗れた。次節にはガンバ大阪との大阪ダービーを控えるなか、前節の京都サンガF.C.戦(3-5)に続く大量失点での敗戦となった。
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前半の戦いぶりは悪くなかった。京都戦の反省を踏まえてしっかり守備を全員が意識して0-0でハーフタイムを迎えることに成功。小菊昭雄監督も「前節、入りのところで課題があり、しっかり守備から入っていこうということで、選手たちは前半非常に良い入りをしてくれたと思っています。素晴らしい守備からのカウンターでゴール前に入るシーンもたくさん作れましたし、前半はゲームをコントロールしながら45分を過ごせたと思っています」と振り返った。
しかし、後半4分に与えたPKをFWアンデルソン・ロペスに決められ先制点を献上する。同22分には、MF柴山昌也、MF香川真司、FW北野颯太という攻撃的な3人を投入。攻勢に出たものの、逆に後半28分にはDF加藤蓮に追加点を許してしまった。
小菊監督はさらに後半35分にMF平野佑一をベンチに下げて、ボランチに香川と柴山を並べる超攻撃的な布陣にしたが、逆に横浜FMのカウンターの餌食となる。交代枠を使い切ったあとに香川が負傷退場した不運も重なり、さらに2点を加えられてしまった。
スコアほど悪い内容ではなかったが、自分たちで傷口を広げてしまった印象だ。小菊監督は「攻撃的に振り切ったので、守備の失点リスクは増えるとは思うのですが、彼ら3人が入って早々にチャンスもありました。彼らは持ち味を精一杯出してくれたと思います。そこで私たちもしっかりと決め切る。そういうところを求めていきたい。18人全員が素晴らしいモチベーションと準備をしてくれました。結果的に0-2から0-4となったのは私の責任。彼らのクオリティーをこれからも存分に発揮してほしい」と、大敗となった責任を背負った。
結果が出ていないなかで、迎えるダービーは極めて重要なものになる。こんな時こそ、チームを精神的にも引っ張れる香川に頼りたいところだが、リーグ戦3か月ぶりの出場をした元日本代表の10番は、試合途中で負傷。香川の状態について小菊監督は「肘に関しては、まだ彼と会っていないし、ドクターにも聞いていません。会見が終わり次第、確認したい」と言い、「怪我は非常に残念ですが、軽傷であることを願いたい」と、コメントした。
リーグ戦7戦未勝利、しかも3連敗と厳しい状況にあるC大阪。次節の大阪ダービーに敗れるようなことがあれば、たとえ接戦であったとしても、この日は拍手を送り、チームを鼓舞していたファン・サポーターも全く別の顔を見せることになるだろう。
「選手たちは本当に、この1週間、素晴らしい準備をしてくれました。監督の私の責任だと思っています。1週間、次のスペシャルマッチに向けて、自分たちですべてを背負って、しっかり準備してそこに持っていきたい。(次節は)勝たなければいけない特別な試合だと思っていますし、チームは非常に苦しい状況ですが、逆にダービーがあることをプラスに捉えて、全員で向かっていきたい」と語った小菊監督にとっても、非常に重要な1週間となる。
(河合 拓 / Taku Kawai)