モイーズ解任の知られざる真相――“ファーガソン院政”を崩したマンチェスター・U経営陣のクーデター

モイーズ本人は何も知らされていなかった

 スコットランド・グラスゴー同郷のモイーズ監督を後がまに据え、院政を敷いたファーガソン前監督だったが、年明けから不振の深刻化が進んで株価が急落し、パニックを起こしていたオーナーのグレイザー一家を「欧州CL出場権を逃した場合」という条件で経営陣がモイーズ解任を説得する。

 そうやって事前にオーナーの了解を得て、20日のエバートン戦に負けて解任条件を満たすと、「オーナーの一存でもある」とファーガソン前監督に引導を渡し、選ばれし者を追い込んだというシナリオも浮上する。

 23日付の英メディアの報道も見ても、21日の時点でモイーズ監督は4選手を対象に来夏の補強対策中だったといわれ、22日の早朝にウッドワードCEOが直接告げるまで、本人には全く何の相談もなく、解任が決定していたという。

 こうした報道からも、今回のモイーズ解任が経営陣主導の非常に隙のない、ビジネスライクなプロセスで決まった印象が強い。

 今季の残り4試合はライアン・ギグスが指揮を執ることが決まったが、これはあくまで代行監督で、暫定処理であることははっきりしている。

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