リバプール監督が“新アンカー”を称賛「できると分かっていた」 現地も注目「議論は即座に決着」
リバプールはイプスウィッチに2-0の勝利
イングランド1部リバプールは現地時間8月17日、プレミアリーグ開幕節で昇格組のイプスウィッチと対戦し、2-0で勝利した。日本代表MF遠藤航は出番なく終わった一方、中盤の底を務めたオランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフは際立ったパフォーマンスを披露した。現地メディアは「監督が誰に6番の役割を託すのかという議論は即座に決着を迎えた」と取り上げている。また、アルネ・スロット監督のコメントも紹介しており、「ライアンは選択肢があれば前線にボールを供給できると分かっていた」と言及している。
リバプールは昨季限りでユルゲン・クロップ監督が退任し、スロット監督を招聘。新体制で迎えた開幕戦は、中盤にMFアレクシス・マック・アリスターとMFドミニク・ソボスライを並べ、中盤の底をフラーフェンベルフが務めた。前半は膠着した展開が続いたものの、0-0で迎えた後半15分、相手のハイプレスをいなして持ち運んだフラーフェンベルフがDFトレント・アレクサンダーへとパスを渡すと、FWモハメド・サラーとのワンツーから鋭い縦パスを供給。抜け出したサラーがラストパスをゴール前に送り、FWディオゴ・ジョタが押し込んで先制点を奪った。
さらに後半20分、ソボスライのスルーパスに抜け出したサラーが冷静に流し込み追加点。その後も流動的にボールと選手が動くリバプールが攻め続けるも、試合はそのまま2-0で終了した。6番役を務めたフラーフェンベルフは3列目から一気に敵陣までボールを持ち運ぶ推進力を見せるなど、際立った存在感を示したなか、リバプール専門メディア「This is Anfield」は「フラーフェンベルフは頼もしい6番として中盤を仕切ることができると証明した」と見出しを打ち、「監督が誰に6番の役割を託すのかという議論は即座に決着を迎えた」と取り上げている。
記事では、イプスウィッチ戦でのフラーフェンベルフの記録として、ボールタッチ数が67回、ボールキープ率が86%、最終ラインへのキーパスが9回(最多記録)、ディエル勝利数が12回中6回と紹介しており、スロット監督が理想とする攻撃的アンカーのプレーを体現していたことを紹介しつつ、「統計データが全てを示しているわけではない。彼が然るべき時に冷静さを保ち、プレッシャーがかかっているなかでターンしながらボールを受けていた姿は、スロットにとって非常に重要な特徴だった」と指摘している。
また、現地メディア「Rousing The Kop」は「スロットがチームに求める6番像を実現するのに最も適しているように見えた」とフラーフェンベルフを称賛しつつ、試合後の記者会見でのスロット監督のコメントを紹介。「攻撃的な特徴を持っている彼を6番で起用するならば、ほかのメンバーの支えも必要になる。しかし、ライアンは選択肢があれば前線へのボールの供給ができると分かっていたし、後半にそれが役立った」と言及していた。この日、出場の出番がなかった遠藤にとって、フラーフェンベルフは最大のライバルとなるかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)