Jリーグ史上・日本人3人目の偉業 3戦連続2ゴール、レジェンドの背中も見えた「通過点」

川崎の山田新【写真:Getty Images】
川崎の山田新【写真:Getty Images】

川崎FW山田新、3試合連続の2ゴールはJリーグ9人目

 川崎フロンターレは8月11日のJ1リーグ第26節でFC東京と対戦し、3-0で勝利して3連勝を飾った。通算44度目の多摩川クラシコでヒーローとなったのは、2試合連続2ゴールを挙げていたFW山田新だった。3試合連続の2ゴールはJリーグの歴史のなかでも、達成したのは8人のみ。偉大な記録を達成したが山田は「意外と多いですね」と、史上9人目の記録達成にも冷静だった。

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 試合後のミックスゾーン、山田が姿を現すと報道陣が一気に群がった。その様子を見たMF脇坂泰斗が「全員、点を取った人のところに集まる」と言うと、山田は「それがサッカーだから」と、笑顔で切り返した。

 ノリに乗っているストライカーは、試合の流れを変えた。この試合、鬼木達監督が「スタートが非常に悪く相手にチャンスが多かった」と話したように、序盤は完全にFC東京のペースだった。しかし、前半15分にMF大島僚太のパスを左サイドで受けたFWマルシーニョの折り返しを、山田がDFと競り合いゴールから離れながらもヘディングで決め切った。

 この得点で試合の流れを変えると、その5分後には右サイドのDFファンウェルメスケルケン際の折り返しに再びヘッドで合わせて、3試合連続2ゴールの偉業を成し遂げた。

 山田は「自信をもってゴール前でやれていますし、ポジショニングも整理している。自分が点を取ることで、みんなが自然と自分を見てくれるようになってくれると思うし、それが得点につながっていると思います」と、好循環が起きていると語った。

 3試合連続2ゴールが史上9人目だと指摘されると「意外といますね」と言った山田だが、日本人選手に限ればFW中山雅史氏、FW大久保嘉人氏に続く史上3人目のこと。それでも山田は「嬉しいですけれど、1人になりたいなと思います。3人でも嬉しいですが、自分だけのものができればと思います」と、満足しなかった。中山氏は4試合連続ハットトリックという当時のギネス記録を達成しており、これがJリーグの連続複数ゴール記録となっている。山田はあと2試合連続で2ゴールを挙げれば、単独の記録となるが、「頑張ります」と静かに闘志を燃やした。

 この試合の2ゴールで今季のゴール数を11に伸ばした。「そういったことは自信にもなりますが、ただ通過点ではあるのでしっかりとり続けたいなと思います」と、現状に満足することなく、さらなるゴールラッシュを誓った。

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