日本屈したスペイン、32年ぶり2度目の金メダル フランスと死闘で5G…東京五輪決勝のリベンジ成功
男子サッカーの決勝戦開催
パリ五輪男子サッカーは現地時間8月5日、パリのパルク・デ・プランスで決勝戦が行われ、フランス対スペインの欧州強豪国対決は延長戦の末、スペインが5-3で勝利し、32年ぶり2度目の金メダルを獲得した。フランスは40年ぶりの五輪制覇とはならず、銀メダルとなった。
開催国のフランスは準決勝でエジプトを延長の末、3-1で下し決勝へ進出。対するスペインは、準々決勝で日本を3-0で下すと、続く準決勝でモロッコに2-1の逆転勝利を収め、準優勝だった前回の東京大会に続き、2大会連続のファイナリストに。フランスは1984年ロサンゼルス大会以来40年ぶり、スペインは自国開催だった92年バルセロナ五輪以来32年ぶりの金メダル獲得を狙った。
序盤から激しい球際の攻防が繰り広げられた一戦で、フランスが前半11分に先制。スペイン陣内へ攻め込んだなか、相手のクリアミスがペナルティーエリア(PA)内へこぼれると、これを拾ったDFエンツォ・ミローがニアサイドへ左足シュートを放つ。GKアルナウ・テナスが弾いたボールはファーサイドのネットへ吸い込まれた。
歓喜に沸くフランスを尻目に、スペインはここから反撃。まずは前半18分、PA内でMFアレックス・バエナからパスを受けたMFフェルミン・ロペスが同点ゴールを奪うと、同25分にはDFフアン・ミランダ・ゴンサレスの左クロスに反応したFWアベル・ルイスのシュートはGKに弾かれるも、こぼれ球をロペスが詰めて、一気に逆転する。さらにその3分後、ゴール前で獲得したフリーキック(FK)をバエナが右足で直接決めて、怒涛の3得点を奪った。
試合を一気にひっくり返されたフランスは後半、攻勢を強めてスペインゴールへ迫るも同11分、DFアドリエン・トリュフォーの左クロスをゴール前でMFクアディオ・コネが頭で合わせたがクロスバーを直撃。さらに同27分にはPA内からコネが強烈な右足シュートを放つも、GKテナスのビッグセーブに遭い、追加点を奪えない。
それでもフランスは後半34分、右サイドのPA外側でFKを獲得すると、MFミカエル・オリーズのキックをMFマグネス・アクリウシェが合わせて1点差に。さらにアディショナルタイム3分、コーナーキックの場面でスペイン側に反則があったとしてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)介入の末、PK判定に。これをFWジャン=フィリップ・マテタが決め、土壇場で3-3に追い付き、試合は延長戦へ突入した。
互いに譲らない好勝負となった決勝戦は延長前半10分、スペインがまたも一歩前に出る。自慢のパスワークで攻め込んだなかMFアドリアン・ベルナベのラストパスを受けたFWセルヒオ・カメージョがPA内に抜け出すと、ループシュートを沈めて4-3とリード。フランスは果敢にスペインゴールへ迫るも1点が遠く逆にスペインは延長後半ATにカメージョがダメ押しの5点目を決めてこのまま終了。スペインがブラジルに敗れた前回大会決勝のリベンジを果たす形で金メダルを獲得した。
(FOOTBALL ZONE編集部)