五輪サッカー決勝で“投球アシスト” GKが手で60m超の異例パス…海外絶賛「完璧だった」

スペインのアルナウ・テナス【写真:ロイター】
スペインのアルナウ・テナス【写真:ロイター】

スペインGKが手でロングフィード→得点お膳立てが話題に

 パリ五輪男子サッカーは現地時間8月5日、パリのパルク・デ・プランスで決勝戦が行われ、フランス対スペインの欧州強豪国対決は延長戦の末、スペインが5-3で勝利し、32年ぶり2度目の金メダルを獲得した。5点目の場面では、GKの投球が得点をお膳立てする形に。手による異例のアシスト場面が注目を浴びている。

 1992年バルセロナ五輪以来、32年ぶりの金メダル獲得を狙ったスペインは前半11分にいきなり失点も、ここから怒涛の反撃を見せた。同18分、MFアレックス・バエナからパスを受けたMFフェルミン・ロペスが同点ゴールを奪うと、7分後に再びロペスが決めて逆転。28分にもバエナの直接フリーキック(FK)が決まり、前半で3-1とした。

 後半は開催国フランスの猛攻に晒され、後半34分にセットプレーから1点差に詰め寄られると、同アディショナルタイムにPKで追い付かれ、土壇場で3-3となり延長戦へ。それでもスペインはFWセルヒオ・カメージョが延長前半10分に勝ち越しゴール、同後半アディショナルタイム(AT)には駄目押しゴールを決め、32年ぶり2度目の金メダルを獲得した。

 延長後半AT1分に生まれた5点目のアシストは圧巻だった。スペインGKアルナウ・テナスがボールを持つとすかさず前線めがけてスロー。右手から放たれたボールは一気にハーフウェーライン付近へ到達し、そのままカメージョの足もとへ。23歳FWがドリブルで持ち込む体勢になるまでのおよそ60メートル超を横断した投球パスとなった。

 米スポーツ専門局「ESPN」の公式X(旧ツイッター)上では、GKの手による異例のアシストとなった場面の画像をピックアップ。「スペインの金メダル獲得を決定付けたセルヒオ・カメージョのゴールへのスルーパスを決めたスペインGKアルナウ・テナスの見事なスローについて話す必要がある」と綴り、そのプレーを称えた。

 この投稿に海外ファンからも「そのパスは完璧だった」「素晴らしい投球」「史上最高のアシスト」といった賛辞が続々。この試合で何度も好セーブを披露したテナスだが、味方の得点にも貢献して見せたワンシーンに熱視線が注がれていた。

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