日本に「萎縮する必要なし」 W杯アジア最終予選…中国が“金星”「好機」とする理由

日本代表はW杯アジア最終予選の初戦で中国代表と対戦【写真:ロイター】
日本代表はW杯アジア最終予選の初戦で中国代表と対戦【写真:ロイター】

9月5日に日本は中国とW杯アジア最終予選で対戦

 北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選は9月より始まり、森保一監督が率いる日本代表は初戦で中国と対戦する。対戦国メディアは「もしアウェーゲームで完勝することができれば、中国の3大目標の栄光を守ることができる」と、意気込みを伝えた。

 日本はW杯アジア2次予選を4連勝(うち1試合は不戦勝)で突破し、最終予選へ進出。9月5日にはホーム(埼玉スタジアム)で中国との初戦を迎える。FIFAランキングでアジアトップ18位の日本、全体87位の中国が対戦することとなるなか、中国大手メディア「SOHU」がこの試合へ母国が懸ける思いを報じた。

 記事ではまず、7月より開幕しているパリ五輪においてバスケットボールの中国女子代表が予選敗退した悲観に触れる。バスケットボール界ではFIBAランキング2位と強さを誇る中国が、ベルギーと得失点差「1」の差でベスト8進出を逃した。

 グループステージ最終戦でベルギーは日本と対戦し、27点差で勝利。この結果、同じポイント数で並んでいた中国の敗退が決まる。「サッカー中国代表が女子バスケのリベンジを果たす」と同メディアが示す理由はここにあるようだ。

 こうしたなかで、男子サッカーへの熱量が高まり、「SOHU」では「サッカーのW杯アジア最終予選で、中国男子サッカーチームはこれまでとは違う気迫を見せることが期待されている」と記し、鍵となるポイントをいくつか挙げている。

 まずは2022年のカタールW杯、そのアジア最終予選で日本がオマーンに敗れた過去を回想。当時オマーンの指揮を執っていたのはクロアチア人のブランコ・イバンコビッチ氏。24年2月より中国の新指揮官に就任しており「彼は日本男子サッカーを破る方法について多くの経験を持っている。中国にとって好材料だ」と伝えた。

 さらに中国1部で活躍するFWの3人、ウー・レイ(上海海港)、アラン(青島西海岸)、ウェイ・シーハオ(成都蓉城)の躍進にも注目。「中国スーパーリーグは全盛で、地元のシューターが爆発。3人は合計41得点を獲得し、サッカー代表チームのラウンド18の完全な希望となっている」と、日本の脅威になる得点源に期待している。

 ウェイ・シーハオについては「間違いなくサッカー代表チームに欠かせない存在。劣勢に陥った時の激しいボール奪取と勝利への強い意欲は、日本に異次元の衝撃をもたらすだろう」と紹介。またスペインでプレー経験のあるウー・レイは「彼の得点力は中国チームで最も安定している選手」と、厳しい戦いを勝ち抜くうえで重要な存在であると強調していた。

 こうした考察を含め、同メディアでは「日本の前で萎縮する必要はない。オマーンはアウェーで日本を倒すことができた。中国代表チームにとって、間違いなくファンの期待に値する全身全霊のチャンスがある」と、勝利への渇望を抱いている。日本にとっても重要となる最終予選の初陣。ホームで中国の勢いを退け、勝利でスタートすることができるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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