米国監督がなでしこJに敬意 失意で涙の20歳FWをハグ&エール「まだ若いから」…ファン感動

アメリカ戦に出場した浜野まいか【写真:早草紀子】
アメリカ戦に出場した浜野まいか【写真:早草紀子】

米国のヘイズ監督と浜野はチェルシーで師弟関係

 なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間8月3日、パリ五輪の女子サッカー準々決勝でアメリカと対戦し、延長戦の末に0-1で敗れた。試合後、泣き崩れる20歳FW浜野まいかをアメリカのエマ・ヘイズ監督が抱き寄せて慰めるシーンがあり、かけられた言葉を明かしている。

 5-2-3のブロックを組んで前半をスコアレスで終えた日本はハーフタイムの交代でMF清家貴子に代えてFW浜野まいかを投入。後半15分くらいからアメリカに嫌な位置でボールを持たれ始めると、強引さを感じさせるようなシュートでもコーナーキックなどにつながり苦しい時間帯を迎えた。

 池田太監督は後半25分、前線でプレスの運動量も多かった田中に代えFW植木理子を送り込み、ラスト10分では藤野に代えて昨年の女子ワールドカップ(W杯)で得点王になったMF宮澤ひなたを投入した。

 互いに集中を切らさず簡単にゴール前まで入り込めない熱戦は両者譲らずに0-0で90分間を終了。最後は足をつりそうになっていたDF古賀塔子に代え、DF高橋はなが延長戦から出場した。

 延長前半6分に最終ラインでボールを失う大きなピンチを迎えた日本だが、GK山下杏也加が距離を詰めて防ぎ事なきを得た。しかし延長前半のほぼラストプレー、サイドチェンジからFWトリニティ・ロッドマンに切り返しからの左足シュートを決められた。

 池田監督はMF林穂之香とFW千葉玲海菜を送り込んで交代枠を使い切り、すべてを託した。最後は逃げ切りを狙うアメリカに対し日本がボールを持って攻める時間も作れたがゴール前の壁は厚く無念のタイムアップ。激闘の末に0-1で敗れた日本はここで敗退となった。

(画像はアメリカ女子サッカー代表公式Xより)
(画像はアメリカ女子サッカー代表公式Xより)

 浜野は敗戦後、ピッチに座り込んで人目をはばからず涙を流した。そんな20歳を所属クラブチェルシーの指揮官でもあるアメリカのヘイズ監督が抱き寄せて慰めた。浜野によれば「キープ・ゴーイング(進み続けて)と言われた。まだ若いからチェルシーの心は一生だよと慰められた」と言葉をかけられたという。

 ファンからはこのシーンに対して、「泣ける」といった感動の声も寄せられていた。

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