藤田譲瑠チマ主将、8強敗退に涙…スペインの壁越えられず悔しさ露わ「もっとできなくてはいけなかった」

日本の主将・藤田譲瑠チマ【写真:早草紀子】
日本の主将・藤田譲瑠チマ【写真:早草紀子】

スペインに0-3で敗れる

 パリ五輪の男子サッカー競技は現地時間8月2日に準々決勝が行われ、日本代表は仏リヨンでスペイン代表と対戦し、0-3で敗れて大会から姿を消した。主将のMF藤田譲瑠チマは涙を流して「自分としてはもっとできなくてはいけなかった」と悔しがった。

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 優勝候補相手に互角の立ち上がりから前半11分、MFフェルミン・ロペスにゴール正面で前を向かれるとそのまま強烈な左足ミドルを許した。今大会好調のGK小久保玲央ブライアンが鋭く反応して腕に当てるも、そのままボールはゴールに吸い込まれた。日本はこのパリ五輪での初失点でビハインドを背負った。

 前線でFW細谷真大がポイントを作り、崩しの局面では右サイドからの攻撃が多くなった日本だが、最後のところでスペインの最終ラインがタイトに体を寄せてくる守備に苦しんだ。それでも前半40分、左サイドでDF大畑歩夢がボールを持つとMF藤田譲瑠チマを経由したボールがペナルティーエリア内の細谷へ。相手を背負って受けた細谷は力強く反転して右足ミドルを蹴り込んだ。しかし、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の映像チェックで細谷がわずかにオフサイドポジションにいたとされゴールは取り消しに。0-1のビハインドで折り返した。

 日本はその後も前線の細谷を中心にチャンスを作っていたものの、後半28分に痛恨の失点。これで0-2とビハインドが広がってしまった。日本はあとがない状況で強引なプレスも交えて圧力を掛けたがカウンターを受ける場面も出てしまう。残り5分を切ったところでセットプレーのこぼれ球をFWアベル・ルイスに蹴り込まれた日本は0-3と点差を広げられて試合終了。パリ五輪は準々決勝で敗退となり、大岩ジャパンの挑戦はここで幕を閉じた。

 試合終了のホイッスルが鳴ると、藤田はピッチを叩き、大粒の涙をこぼした。悔しさを露わにして試合後は「ここまで優勝を目指してやってきて、本当にスペインも強かったし、自分としてはもっとできなくてはいけなかった。本当に情けないけど、みんなとここまで戦えてよかった」と、泣きながら話した。

「みんながチームのことを愛していてチームのために戦える集団だった。それを決勝戦、優勝まで皆さんに見せたかったけど、まだまだ強くなる必要があると感じる。こういう強いチームに負けないように個人としても強くなる必要があると思うし、自分としての上のリーグ、上のレベルでサッカーをして成長したい」とこの先のA代表に向けて言葉を振り絞っていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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