対スペイン“秘策”が「見られるかも」 V候補のスピード封じがカギ…日本代表の「予想先発」【現地発】
大岩ジャパンは準々決勝でスペインと対戦
パリ五輪・男子サッカー競技の大岩剛監督率いるU-23日本代表は8月2日に準々決勝スペイン戦を迎える。優勝候補が相手というだけでなく、ノックアウトステージつまり負ければ終わりの戦い。当然ながらむやみに積極的になって失点するわけにはいかず、PK戦も含め結果的に勝つことだけを求める試合になる。内容よりも結果、だ。
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負傷者は2人。まず、初戦で負傷した平河悠の状態が気になるところだが、1日の練習にはスパイクを履いて参加しており、大岩監督は「状態が良いので登録するか悩ましいところ」と話しており期限である試合6時間前まで指揮官は頭を悩ますことになりそうだ。イスラエル戦で腰を打撲した川﨑颯太はこの日は別メニュー、普通に考えればベンチ外になるのではないか。
メンバーは初戦のメンバーがベース。平河は当初、回復までにはもう少し時間がかかるとされていたことから無理はしないと判断。出場するとしても後半の切り札になるだろう。一番悩ましいのはその右サイドで候補は山田楓喜、藤尾翔太、佐藤恵允らになるだろがここまでの流れから考えると山田か。イスラエル戦、ボランチでプレーした荒木遼太郎が「練習でもやったことがなかった。でも総力戦だと思っている」と話しており、試合でいきなり新しいポジションを与えられることもあり得るということで、意外な組み合わせが見られるかもしれない。
戦いの鍵となるのは「現代サッカーにおいてポゼッションという概念はもはやなく、攻撃では速い選手のコンビネーションが主流なので気を付けたい」と大岩監督は話しており、守備においては両サイドをはじめとしたスピードに警戒することになりそうだ。
一方、そうした相手の攻撃への「チームの対応力」について問われると「対応力というと受け身な印象がある。我々がコントロールできるような、ミドルゾーンでも守備でも、ボール保持している時もコントロールすれば良い」と話しており、あくまで主導権を渡さない戦いを目指している。
このチームとしては2022年の11月にスペインとは対戦しており「あれが我々のターニングポイント」と話す。「前半30分は押しこんだがそのあと圧倒された。90分に様々なことが凝縮されていた」と話している。自分たちのターニングポイントとなったスペインと五輪本大会での再戦。経験のすべてをつぎ込んで、勝利だけを狙う戦いになる。
(了戒美子 / Yoshiko Ryokai)