パリ五輪日本に「スターはいない」 対戦国スペインが警戒「完成度の高い組織力が際立っている」
日本戦を前にスペイン紙がライバル日本を分析
大岩剛監督が率いるU-23日本代表は、7月30日に行われたパリ五輪・男子サッカー競技のグループリーグD組の第3節でイスラエル代表と対戦し1-0で勝利している。準々決勝では前回大会準優勝でC組グループ2位のスペインと対戦することとなったが、同国紙「AS」は日本の分析を行っている。
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大会前の下馬評は決して高くなかった大岩ジャパンだが、初戦でパラグアイに5-0で快勝すると、続くマリ戦、イスラエル戦も1-0と3試合連続の完封勝利で決勝ラウンド進出を決めた。3年前の東京五輪でもスペインは日本と準決勝で対戦しており、この時はスペインが延長戦の末に日本を破り、決勝に進出している。
記事では「日本はとてもスペシャルなチームだ。23歳を越えるオーバーエイジの選手を今大会で唯一、採用していない。ほとんどが国内リーグでプレーする選手で構成されており、7名だけが欧州各国でプレーしている」と、チームの構成について報じた。
さらに「日本の今大会におけるパフォーマンスは、とても良い。初戦ではパラグアイに5-0で勝利し、素晴らしいサッカーを披露した。メダル候補のマリに最小限の1-0の勝利で破ったことで、その評判が高まった。日本の記録は素晴らしく、ほぼすべてが決まった状態でイスラエル戦に臨んだ。大惨事が起きなければ、グループ首位は約束されており、それは起きずに獲得できる勝ち点9のすべてを得てグループステージを終えた」と、今大会の戦いぶりを振り返った。
そして、「52歳の大岩剛監督は、選手としての経験もあり、彼の国で成長しているタレントを完璧に把握している。選手として彼はDFで名古屋グランパス、ジュビロ磐田、鹿島アントラーズでプレーし、海外ではプレーしていない。引退後は鹿島のコーチを務め、監督となり、3年間クラブを率いた後にU-23代表の監督に就いた」と、指揮官の経歴を伝えている。
チームについては「日本にはだれもが認める絶対的なスターはいない。だが、個性よりも非常に完成度の高い組織力が際立っている。それでもキャプテンでありチームの羅針盤であるMF藤田譲瑠チマは、アジアカップの最優秀選手に選ばれたこともあり、チームの中でやや目立つ存在になっている。得点も、藤尾、三戸、山本が2点ずつと分け合っており、イスラエル戦で細谷が1点を加えた」と、分析している。
また、左ウイングのMF斉藤光毅について、「チームを動かすのは左サイドの斉藤であり、フィニッシュの局面でチームメイトたちをつなぎ合わせ、チーム最多2アシストを記録した。2得点の三戸、2アシストの斉藤と、最も主役として活躍している選手たちは欧州でプレーしている点は注目に値する。三戸舜介と斉藤光毅はともにオランダ1部スパルタ・ロッテルダムの選手だ」と、大岩ジャパンの欧州組を警戒するべき選手に挙げた。
(FOOTBALL ZONE編集部)