マルセイユからのオファーを拒否、今夏去就動向に現地注目

　イングランド1部リバプールは日本代表MF遠藤航に対するフランス1部マルセイユから受けたオファーを拒否したと報じられている。中盤の選手層に不安があるなかで、現地メディアはクラブの判断について「安堵と不安が入り交じる決定」と伝えている。

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　遠藤は昨夏にリバプールに加入し、ユルゲン・クロップ監督の下でレギュラーポジションを掴んだ。しかし、31歳の遠藤に代わる長期的なオプションの必要性が常に議論されており、今夏にも新たな守備的MF獲得の噂は絶えない。

　そうしたなかで昨季までブライトンを率いたロベルト・デ・ゼルビ監督が新たに就任したマルセイユが遠藤の引き抜きを画策していたことが明らかに。ジャーナリストのジェームズ・ピアース氏によれば、リバプールはマルセイユの移籍金1400万ユーロ（約23億円）のオファーを拒否したとされる。なお、マルセイユは現地時間7月22日にトッテナムからデンマーク代表MFピエール・エミール・ホイビュルクを期限付き移籍で獲得しており、遠藤へのアプローチはこの取引以前のものだと伝えられている。

　リバプール専門メディア「Anfield Index」は昨季43試合に出場したパフォーマンスを受けて、「遠藤は信頼性と適応力の高さを見せつけた」と日本代表キャプテンを高く評価。そのうえで、リバプールがマルセイユからのオファーを拒否したことについて、「リバプールは遠藤を積極的に放出しようとしているわけではない。入札のタイミングが問題を複雑にしていた。現在の移籍市場で適切な後釜を見つけるのは難しく、アルネ・スロット監督はチームを安定させることに集中している」と指摘していた。

「遠藤への入札を拒否したリバプールの決定は安堵と不安が入り交じるものとなった。遠藤の存在はチームにとって心強いものだ。昨季、彼は成長を遂げ、プレミアリーグへの適応力の高さで貴重な戦力となった。彼のパフォーマンスはリバプールの中盤に安定感を与え、さらに彼の経験値は特にステファン・バイチェティッチのような若い選手にとっては極めて重要になる。

　しかし、潜在的なチャンスを逃す可能性については不安が残る。移籍市場は予想不可能だ。遠藤の売却で多額の移籍金を手にすることができれば、スカッドのほかのエリアの補強に再投資する資金が得られたかもしれないからだ。リバプールは以前にも重要なターゲットを逃しており、トップクラスのタレントを惹きつけるクラブの魅力について心配するファンもいる」

　遠藤に対してはマルセイユだけでなく、ブンデスリーガのクラブからの関心も伝えられている。リバプール番のジャーナリスト、デイビッド・リンチ氏は自身のXで「より高額なオファーがあればレッズは売却に前向きになるかもしれない」と遠藤退団の可能性がゼロではないこと示唆していたが、果たして今夏中にさらなる動きはあるのだろうか。