田中美南が劇的勝利に号泣「みんなに感謝」 PK失敗に心中を吐露「怖かったです」
「仲間が頼もしかったです」
パリ五輪の女子サッカー競技は現地時間7月28日にグループリーグの第2戦が行われ、C組のなでしこジャパン(日本女子代表)はブラジル代表と対戦し、劇的な逆転勝利を飾った。前半にPKを外していたFW田中美南は大号泣し「勝てたこと、本当にみんなに感謝しています」と、チームメイトに感謝した。
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0-0で迎えた前半アディショナルタイムにPKを得たものの、キッカーの田中がゴール右を狙ったシュートは、GKに読み切られてセーブされてしまった。後半11分にブラジルに先制を許すと、その後も訪れた決定的なチャンスを決めきれずに「また自分が(試合を)壊しちゃうんじゃないか、と思って……。本当やっている最中も、怖かった気持ちもあった」と涙を浮かべた。
2021年の東京五輪でも1次リーグのカナダ戦でPKを止められていた田中。その時の記憶も甦ってきた。「東京のこともありましたし、PK、もちろん準備して、このときのために準備して入ったんですけど、自分がそこにがっかりしましたし、またこのまま負けたりして、次にまた厳しくなってとかっていうカナダ戦もあったので、そういう意味で怖かったです」と正直な心中を吐露した。
ただ、チームは後半43分、ペナルティーエリア内でMF谷川萌々子がドリブルで仕掛けると、相手選手の手がボールに触れてVARでPKに。この日2本目のPKを主将のDF熊谷紗希が蹴り、ゴール右に流し込んだ。さらに後半アディショナルタイム、日本はMF清家貴子のドリブルが相手に阻まれたこぼれ球を谷川が右足ダイレクトでロングシュート。これが前に出ていた相手GKの頭上を越えゴールに吸い込まれた。
「みんなが本当に『大丈夫』『次』ってハーフタイムのときもずっとみんなが声かけてくれて、自分も使ってもらっている限り、100%出し続けようっていうふうに決めていました」と必死にゴールを狙い続けた田中。熊谷が蹴った2本目のPKを「自分が言えることはないんで、本当にもうずっと祈ってました」と、祈るように見つめていたという。
劇的な逆転勝利に試合後の円陣でも涙を浮かべていた田中は取材エリアでも号泣。「仲間が頼もしかったです。勝てたこと、本当にみんなに感謝しています」と涙ながらに語り、もう本当にこうやって勝ちに繋げてくれたっていう事実は、みんなが作ってくれたので、もう切り替えて、次のナイジェリアにしっかり勝ちに行くためにやっぱ自分も良い準備して、ゴールももちろんやっていきたいんで、本当に『どうもありがとうございます』っていう気持ちでいっぱいです。切り替えて次に向かいます」と前を向いていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)