サッカー“特別枠”を使用せず「モチベーションに」 躍動の五輪ヒーローを称賛「余裕がある」
北京五輪を経験した西川がパリ五輪代表に言及
浦和レッズは7月28日に公開トレーニングを実施。2008年北京五輪に出場したGK西川周作は、2連勝で準々決勝進出を決めたパリ五輪代表チームに対して、オーバーエイジ不在を不安視する声がモチベーションになっているのではないかと話した。
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西川は大分トリニータ所属当時に北京五輪へ出場。DF長友佑都やMF本田圭佑らのメンバーとともに同世代だけで戦った。当時も3人起用できる23歳を超える選手、通称オーバーエイジの必要性が議論されていたが、3戦全敗で敗退という結果に終わった。一方で「結果がどうであれ、五輪の舞台を経験できるのは大きい。その後の財産になる」と、23歳以下のメンバーのみで戦う意義も話していた。
五輪の男子サッカー競技にオーバーエイジ枠が設定されて以降、日本が23歳以下の選手のみで臨むのは1996年アトランタ五輪、北京五輪に続き3回目。その2大会はいずれもグループリーグで敗退しただけに、若手選手のみで準々決勝進出を決めたのは初めてのことになった。
西川は「すごいことだし、嬉しいですよね。初戦で勝てるかどうかが一番大きいですね。勢いに乗れるし、団結力も高まる。今はみんな手応えを感じていると思う。僕たちの経験したことのない景色を見て帰ってくるという意味でも、かなり成長できるのではないかと思う」と話し、MF山本理仁らがオーバーエイジ不在でも勝てると証明したいとコメントしていたことについて「それは大事ですよね。それがモチベーションになっていると思いますよ。自分ならそう思いますからね」と話した。
そして、ファインセーブを連発し、終盤にはPKのピンチを迎えるもコースを読み切り相手のシュートを失敗に追い込んだGK小久保玲央ブライアンについて「恐らく、浜野さん(GKコーチ)がシュートコースを示しているのかなというのもあるんですけど、彼の能力からみてもゴールの端っこに来ても止められたと思う。自分の間合いを大事にしていて、余裕があるというか。キッカーの方がプレッシャーを感じていたなと見ていても感じることができましたね」と話した。
初戦の勝利によって若さが持つ勢いが出た面もありそうなパリ五輪代表チームだが、まずは日本サッカー史に残る快挙を成し遂げた。次は準々決勝の突破、メダル獲得へとターゲットを絞っていく。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)