今大会の主役になり得る注目タレント10人を独自評価

　令和6年度全国高校サッカーインターハイ（総体）は、7月27日から福島県で開催される。全国から52校が集う今大会の主役になり得る注目タレントは誰か。ポテンシャルや実績を踏まえ、独自に5段階評価（最高が五つ星＝★★★★★）で格付けしたうえで、注目10人をランキング順に紹介する。

■10位：南 創太（日章学園高／3年／MF）
格付け：２つ星★★☆☆☆

　イングランドのサウサンプトン入りが内定しているチームメイトのMF高岡伶颯に注目が集まるが、サイドを切り裂くレフティー南の名前も覚えておいてもらいたい。スピードと鋭い切り返し、ファーストタッチで前に出てそのまま突破していくドリブルは一見の価値あり。クロスの質もシュートの質も高い高性能サイドアタッカーだ。

■9位：長 璃喜（昌平高／2年／MF）
格付け：3つ星★★★☆☆

　昨年度の選手権では途中交代ながらチームを救うゴールを連発し、一躍注目を集めた。ターンの質、ドリブルからシュートまでのアイデアが多彩で、ゴール前での期待値が非常に高い選手。フリーランニングも魅力の1つで、相手の一瞬の隙や守備の歪みを巧みに突いていく。

■8位：石橋瀬凪（神戸弘陵高／3年／MF）
格付け：5つ星★★★☆☆

　スピード溢れる突破力と対空時間の長いジャンプなど高い身体能力を持ったアタッカー。昨年度の選手権で存在感を発揮し、一気に注目の存在となった。3年生になって勝負強さをより蓄え、相手にとって驚異の存在になっている。2025年の湘南ベルマーレ入り内定。

■7位：樺山文代志（興國高／2年／MF）
格付け：5つ星★★★☆☆

　セカンドボールの回収からボール奪取まで豊富な運動量とバネで幅広くハードワークできる能力が魅力。ドリブル突破やミドルシュートなど攻撃センスも併せ持ち、攻守の切り替えの中枢となる存在。兄は樺山諒乃介（ザスパクサツ群馬）。

■６位：田所莉旺（帝京高／3年／DF）
格付け：4つ星★★★★☆

　187センチの高さを誇り、佇まいには風格もある。ビルドアップを得意とし、ボールを持つと多彩なキックで最終ラインからゲームメイク。川崎フロンターレU-18から帝京に覚悟を持ってやってきたセンターバックは、名門でプレーする重責を感じながら心身ともに成長を遂げている。まだまだ未完成で伸びしろ十分な逸材だ。

大津のハイスペックなCB五嶋夏生のパフォーマンスは必見

■5位：大谷湊斗（昌平高／3年／MF）
格付け：4つ星★★★★☆

　状況に応じたプレーの選択肢の幅が広く、中盤からボールを運んだり、シンプルにボールを捌いたりしてリズムを作る判断が秀逸なボランチだ。攻守にリンクしながら、最適解を見出すインテリジェンスとそれを具現化するテクニックへの評価は高い。

■4位：山下景司（大津高／3年／FW）
格付け：4つ星★★★★☆

　驚異の裏抜けアタッカーと言えよう。彼の前にスペースを与えたら最後。巧みなポジショニングと身体の向きで相手を引きつけてから、一気に加速してゴールに結びつける。プレミアリーグWESTで13ゴールと得点ランキング首位を独走する力は本物だ。

■3位：五嶋夏生（大津高／3年／DF）
格付け：5つ星★★★★★

　190センチのサイズを生かしたヘディングはもちろん、対人、カバーリング、ビルドアップの質も高い。スピードの面では鋭いターンと初速の速さでスペースを消したり、裏へ飛び出した選手に鋭く寄せたりできる。ビルドアップ面では最終ラインで積極的にボールを受けては散らすパスと縦に挿すパスを使い分ける。ハイスペックなCB。

■2位：名和田我空（神村学園高／3年／MF）
格付け：5つ星★★★★★

　視野が広く、頭の回転も早くて技術レベルも相当高い。攻撃的MFとしての能力をハイレベルで兼ね揃える注目の逸材だ。両足ともに正確なボールコントロールとシュートを繰り出すことができ、ゴール前での豊富なアイデアを具現化するプレーは見ていてまさにエンターテイメント。

■1位：高岡伶颯（日章学園高／3年／FW）
格付け：5つ星★★★★★

　とにかく速い。それは単純に足が速いだけではなく、ボールを持った時の初速とスピードに乗ってからの速度の持続力が驚異的と言っていい。そのスピードは前線からのチェイシング、裏抜け、ドリブル、そしてスペースに入っていくスピードとあらゆる局面で発揮される。卒業後に海を渡る逸材の実力は必見だ。